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144.夫婦喧嘩 ページ35

時は少し前に遡る。




対触手用のナイフを手にした夫。


彼は不敵な笑みを浮かべて、私を見やる。




學峯「君に私は倒せないよ。

夫婦喧嘩で負けたことは一度もないしね。』



嘘を言うな!



『どうだかな……

私だって夫婦喧嘩で負けたことはないぞ。』




確かに、學峯相手となると普通に戦った所で返り討ちに合うのは明白だ。



色々と頭が回る故に、ずる賢い奴だし。



しかも接近戦は自 殺行為。



夫は空手の黒帯持ちだっからな……厄介な相手だ。





仕方ない、初手から大技で攻めるか。




私は触手に意識を集中させる。



体が急激に熱くなり、首に違和感を感じた。



コナン「触手……」




首の後ろから伸びた二本の髪の色と同じ、ピンクブラウンの触手。




『言っておくが、加減は出来んぞ。

死にたくなかったら上手く避けることだ。』






私は触手で地を蹴り夫と江戸川から間合いを取る。



触手の一本を自分の前に出し、さらにそれを枝分かれさせて内一つに意識を集中させる。



私のこれからの攻撃に気付いた夫はすぐさま拳銃に切り替えて対触手用の弾(BB弾)で攻撃してくるが、それを交わす。





そして、一つの触手を破壊し、エ ネルギーを圧縮して貯め、それを一気に天井に向かって放った。



眩い光が一気に天井に向かい、次の瞬間には、天井に風穴が空く。




その衝撃で支えていた骨組みの鉄筋が落下して来た。



私は安全な場所にへとすぐに飛ぶと、砂煙で見えなくなった場所をじっと見ていた。





少しやり過ぎたか……



いや、これくらいやらないと夫は倒せないからな。




だが砂煙が腫れると、辺り一帯を破れたサッカーボールの布の様な物が広がり、そこには落下した鉄筋が乗っていた。



コナン「危なかったね……浅野さん大丈夫?」



學峯「ああ、問題ないよ。

それにしても、面白い道具だね。」





道具?


なるほど、江戸川が鉄筋から身を守ったのか。





『偶々運が良かっただけだろ?』




江戸川には悪いが、お前から攻撃させてもらうか。

その方が學峯に隙が出来る。

悪く思うなよ……





私は触手を動かすともう一度エ ネルギーの塊を作り、今度は直接江戸川にへと向けて放つ。


だが、それを予想していたのか、夫は江戸川を瞬時に抱えてその場から飛び退いた。



やはり、私の考えていることは夫には分かってしまうのか。


腐れ縁とは面倒だな。

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作者名: | 作成日時:2019年6月10日 20時

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