141.状況は劣勢？ ページ31
死神side〜
闇に乗じて気配を消し、影の様に動く。
久しぶりに使う殺し屋としてのスキルでしたが……
ふう、やはりこっちで生活している間も、鍛錬は続けていて正解でしたね。
見つけました。
どうやら、あの方ですかね……
物陰に隠れ、浅野先生達を伺う白面を付けた人物に狙いを定めた。
スコッチ「あんたも俺達と同じか……」
死神「！！
なるほど、気付かれていましたか。」
まあ、無理もありませんねぇ。
相手はただの人間ではない。
触手を持った者。
しかも、感知型なら尚更。
死神「Aさんに物騒な首輪を付けたのは、貴方ですね。」
スコッチ「ああ、ララちゃんの協力を仰ぐ為かな。」
死神「あのタイプは、リモコン操作で爆破出来るものでしょう。
もちろん、貴方はそれを持っていますね？」
スコッチ「だとしたら、どうする？」
死神「力付くで奪うまでです！」
サッと地を蹴り一気に距離を詰める。
さて、上手くいくことを願いたいものですねぇ。
頼みましたよ。
律さん、沖矢さん。
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沖矢side〜
廃倉庫から少し離れた商業ビルの屋上に、来ていた。
俺の愛用しているSRのL96A1のバリエーションである、AWMをセッティングする。
これは、L96A1型よりも、発射時の反動を下げ、さらにマグナム式の為遠距離に向いているものだ。
そして体を伏せて、望遠鏡代わりにしているスコープから問題の廃ビルを除く。
割れた窓や壊れた壁から見える様子に、口を思わず開けた。
沖矢「何故…Aさんが……」
廃倉庫の中ではAさんと浅野さん達が戦っていた。
彼女の体から伸びた触手が、浅野さんを攻撃しているように見えた。
律〈沖矢さん報告です！〉
手元に置いてあったスマホから律さんの声が聞こえたので、すぐに画面に顔を向けた。
律〈どうやらAさんの首に爆弾付きの首輪が付けられているみたいなんです。
恐らくリモコンで操作できるタイプだと思われます。〉
沖矢「なるほど。」
ということは、この事態は敵の思う壺というわけか。
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作者名：壱 | 作成日時：2019年6月10日 20時
