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127.黒と対面 ページ14

クリス「手荒なことはしないでって言ったんだけど。」



そうか、クリス……お前はやっぱり、良い奴だったんだな。





安室「彼女があまりにも暴れてうるさかったので。

大人しくさせる為に少し教育を施しました。」





一瞬どんな教育だとツッコミたくなったが、私は我慢した。




安室「それに、柔順な方が扱いやすいですし。」




安室に頬をを撫でられた私はとりあえず俯く。



何も喋るなと言われてるしな。


ふむ、黙秘権だ。





クリス「……まあ良いわ、連れて来てくれたんだし。

じゃあ、その子を私に渡してくれる?」




私をクリスに渡すのか!?




安室「貴方に渡す?

良いですけど、この子は僕の言うことしか聞きませんよ。

どうせならこのまま、僕が預かっていた方が得策かと思いますけどね。」




クリス「……貴方に任せておくメリットは?」



安室「貴方との約束を必ず守れます。」




約束?


何だそれは?




キール「ねぇ、その子が例の物を持ってるんでしょ?

なら、組織の研究に吊り出すべきじゃない?」




私を研究に?


それは嫌だな。


体を色々といじられるのは嫌だ。



クリス「その必要はないわ。

まだ確実に持ってると決まったわけじゃないし。」



キール「でも、グレーなら連れて行くべきでしょ?

それに研究機関に調べてもらうべきだわ。」



安室「僕もベルモットに賛成ですよ。

仮にこの子が逃げ出して戻った時に、色々喋られるのはマズイでしょう。

だからこそ、どこかに閉じ込めておくのが、得策かと。」





ベルモット「でも、バーボンに預けておくのは、ちょっとねぇ……」




カツカツとヒールの音と近付く気配を感じる。


クリスが近寄って来てるのかと思い、私は顔を上げた。




ベルモット「私からあの方にお願いして、どこかに閉じ込めておくわ。」



あの方?



バーボン「可笑しいですね、以前は組織との介入を拒んでいたというのに……」



それは、どういうことなんだ?



クリスが、私を組織に関わらせたくないとのいうことなんだよな……



やっぱり、クリスは良い奴なんじゃないのか?




ベルモット「事情が変わったのよ。

だから、渡してくれる?」




安室は渋々頷き、私の体を下ろした。



バーボン「いいですか、彼女の言うことをよく聞いて下さいね。」



私は頷くと、クリスに顔を向けた。




ベルモット「じゃあ、行きましょうか。」




クリスは私の手を取ると歩き出したのだった。

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作者名: | 作成日時:2019年6月10日 20時

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