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神の観察 ページ5

それは即ち、この盤面を支配出来る“神”のことであり、鳴海清隆がその力を認めた者、江戸川コナンだった。





「居るべきはずの者が居ない。

だから盤面は傾く。

彼らにとっては、良からぬ方向にね。」






パソコン画面から聞こえる爆破音と、爆発による噴煙が画面を覆う。




それを確認した鳴海清隆は、パソコンを閉じた。





「キリエちゃん、私はちょっと行って来るよ。

後、観察者(ウォッチャー)保護施設のベッドを追加で二つ用意しておいてくれ。」





「二つですか?

シャーロットと、後は……」




鳴海清隆は車から出ると、土屋キリエに向かって振り返る。



「Aの分だよ。


悪魔が居ない今、神に劣る悪魔の子供に、絶対はあり得ない。

まさかの事態も想定しなければならないからね。」




「まさかの事態って….…」



顔を青ざめたキリエに、清隆は頷く。



「今は神が盤面にいない状況だ。

何があってもおかしくはないかもしれない。」




「そんな、最高傑作(マスターピース)に限ってそんなこと……」




「人間によって作られた命に、絶対はない。

悲しいことだけどね。」





そう言い残して、鳴海清隆は消えたのだった。

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作者名: | 作成日時:2019年1月23日 21時

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