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「おせぇ、いつまで待たせて……」



目を見開くジンは口からぽろっとタバコを落とす。



あれ、そんなに驚く?




「変かな……

今度は黒だよ。

後、髪も巻いてもらった。」





無言のジンは私の元まで歩いて来ると、目の前に立つ。


そしてじっくりと頭の上から足先まで私を見たジンは、緩く巻かれた私の髪に指を通した。



「悪くはねぇな……」



髪から手を離し、その手が私の顎を掴む。

ぐいっと上に向かせられると、冷たい深緑と目が合った。





「ベルモット、こいつは…中々の出来じゃねぇか。」




「私の腕が良い所為かしら。」




ちょっと二人して私を無視しないで!!


てか、この体勢きつっ……



強制的に上向かせられている私の身にもなって……!!?




近付く銀色、視界いっぱいに広がるタバコの匂いとジンの顔に目を見開いた。





なっ……!!?






「あっ、すいません。

遅れまし、た……!!?」




ゴトッ!!




咄嗟にジンから離れて振り向くと、私を凝視しているバーボンが居たのだった。






______________________________________





「ちょっと、ジン!!

なにしてんのっ!!」




ビシッとジンを指差して、私は吠えに吠えた。




「ただの虫除けだ。」



「だからってきっ…キスしなくても良いじゃんっ!!」




「減るもんじゃねぇだろ。」




「そう言う問題じゃない!!」





「ジン、ビジューとはどういう関係ですか……?」




落とした飲み物を拾い、怖い笑顔を向けて来る、バーボン。



彼は額に青筋が浮かんでいる。



これ、ヤバイ状況なんじゃ……



助けを求めようとベルモットを見たら、いつの間にか誰かと電話していた。


あの〜車がどうとか言ってますけど……ベルモットさ〜ん、何を頼んでるんですか〜?




「うるせぇなぁ、一々….…」



「きゃあっ!」



いきなりジンの腕に抱かれて、前のめりになった私はそのまま彼に寄りかかった。



それを見てますます、バーボンの額の青筋が増える。



しかも、ペットボトルが握り潰されてます。

このまま行くと破裂するじゃないかくらい、ぎゅうぎゅうに握られていた。


ミシミシと音も鳴ってるし……

握力強っ。




「ジン……彼女を離して下さい。」



「まだ時間があるだろ……」






その後もジンとバーボンによる睨み合いが続き私は彼らの間に挟まれて、身動きが取れず嘆くしか無かった。



はぁ、帰りたい……

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作者名: | 作成日時:2019年1月23日 21時

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