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私の希望 ページ29
「もう、自由になりたいの……
なのに、貴方の所為で……」
やっぱり好きになるんじゃなかった。
好きになったら、私は……
視界が滲む中、昴さんんは私にへと手を伸ばす。
私にへと届く手。
きっと、それをつかんでしまったら、もう戻れない。
パシッ
彼の手を叩き、私は昴さんを見なかった。
「すいません……」
どうして謝るの？
私の方が酷いことをしてるのに、何で……
「一人にして……」
そう告げると、彼の気配は消えた。
______________________________________
私が追い求めるものに揺らぎはなかった。
私が望むのは自由。
絶望しか生まないこの世界からの解放だ。
ただそれだけが欲しくて、今まで私は生きて来たんだ。
仲間の幸せを願ってはいても、所詮私は汚い人間。
自分が欲しいものが最優先なんだ。
私の自由という希望を求めて、清隆に尽くして……
彼は私に希望はあると言ってくれた。
私が追い求めるものは手に入ると。
それなのに一時の感情に左右されたら、今まで生きて来た私はどうなるの？
今までのは私の頑張りは何？
そんなこと……嫌だ。
私をもう、自由にさせて。
神様……
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作者名：壱 | 作成日時：2019年1月23日 21時
