検索窓
今日:20 hit、昨日:2 hit、合計:28,803 hit

小話 ページ19

パタン________



扉が閉まり、室内には私一人になった。



突き放しちゃったな、昴さんのこと。



嫌われたかもしれない。



でも、その方がいいのかも。



嫌われ者になった方が、彼をこれ以上関わらせなくて済む。



そうだ、シャーロットの様子でも見に行こう。



そう考えて、私は用意されていた私服に着替えると、病室を出た。




確か隣に居るって言ってたよね。



私は隣の部屋の扉をノックする。



中から返事があったのを確認し、私は扉を開けて中に入った。





「あら、Aじゃない。」



「シャーロット、良かった。

元気そうで。」



彼女はベッドに座り、優雅に紅茶を飲んでいた。



絵になるなぁ。



日本人形の様に綺麗な見た目で、それでいて大人っぽく見えるのだから、憧れる。





そんな彼女にソファを勧められたので、私はそこに座った。




「清隆の命令だったんでしょ、シャーロット。

助けてくれてありがと。」



彼女は首を振り、「大したことはしてない」という。



でも実際、シャーロットがいてくれて良かった。

彼女がいなかったら、被害はもっと大きくなってただろうし。




「そう言えば、神坂はどうなったの?」



「あの男は逃げたわ。

鳴海清隆は見て見ぬ振り。」




「そう。」


清隆のことだから、何か考えがあってのことだとは思うが、一体今度は何を企むつもりなのか。




「ねえ、気になってたんだけど、Aは沖矢昴が好きなの?」



「えっ?」



いきなり聞かれて、私は目が点になった。


当の彼女は早く教えろと目で訴えてくる。




「それは、その……」



「私、あの男は役に立たないからやめた方がいいと思うけど。」



「何か、理緒もそんなことを言ってたね……」



「ふ〜ん、あの子もね。

で、Aはどうなの?」




私は……




思い起こすのは、私を真っ直ぐに見てくれた昴さんの姿だった。



私を追って助けに来てくれて……




「私は、昴さんのこと好きだよ。」



「好きって、LOVEの方?」



「う、うん………」



「へぇ〜 で、いつから名前呼び?」



「えっ、あの……」



「もしかして、キスもしたの?」



「………///」




何か尋問みたいになってる。







「な、何……?」





こちらをニヤニヤしながら見て来る視線に、自然と目が泳いでしまう。




ううっ、シャーロットからの視線が怖い。

友の叫び→←希望の光【沖矢side】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (12 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
32人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2019年1月23日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。