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Storyー悪魔 ページ10

私は一旦話しをやめて俯く。



多くの仲間を失った。


この時に、私は両親も亡くしている。



彼らは、私の本当の両親ではなかったけど、私の本当の子のように可愛がってくれて、私を正しい道へ導こうとしてくれた。


そんな人達だったから。




私は顔を上げる。




「私を含めてね、多くのチルドレンが理解させられたの。

自分達は呪われた存在だって。

生きてちゃいけないんだって。

子どもながらにね、そう考えていた。」




コナン君も沖矢さんもただ黙って聞いてくれていた。




自分の話をするのは辛いけど、それだけでも心は救われる。



「血と凶器と爆風の中で、殺される経験をしたら、嫌でも理解したよ。

まあ中には幸運にも、抗争に巻き込まれず、明るく暮らしている子もいたけどね。

でもそうでない子達は、色々歪んじゃったり、自ら命を断とうとした子もいた。」




「その後はどうなったの?

ずっとハンターの人達が、優位に動いてたわけじゃないよね?」



コナン君の問いかけに、私は頷く。





______________________________________




所詮はヤイバの暇つぶし。



狩人(ハンター)は気付かされた。



人間にヤイバは殺せないと。



狩人(ハンター)は最初から問題の根源である、ヤイバを全力で狙った。



だが、どういうわけか、ヤイバを殺すことができなかった。




時にヤイバは、殺してくれと言わんばかりに、その身を狩人(ハンター)の前にさらけ出し、わざと額に銃口を当てさせたこともあった。



だが、殺せなかった。



どれ程の凶刃、爆薬、銃弾がヤイバの身を迫っても、全て無効になった。



信じられないような、強運、偶然の連なりがヤイバを守った。


ヤイバの望みように作用した。



そう、得体の知れない者がヤイバを守っているかの様に。




けれど、破局はあっけなく訪れた。



この抗争で、ヤイバに関わる者は恐怖と共に認識させられた。



あれは、人間の姿をした“悪魔”だと。



そしてヤイバの支配力は一層強くなり、第二次以降のブレードチルドレン計画が、再動しようとしていた。



狩人(ハンター)勢力は追い詰められ、状況は絶望的だった。


殺せたはずのブレードチルドレンも、ヤイバが組織立って保護を固めさせた。



そう、人間に黄昏が落ち始めていたのだ。




だが、そんな時不意に一人の二十歳の日本人男性が現れた。



彼こそが、後に神と呼ばれる男である。

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作者名: | 作成日時:2018年6月16日 14時

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