検索窓
今日:40 hit、昨日:1 hit、合計:67,252 hit

狩人【降谷side】1 ページ48

高梨Aを探していたが、中々見つからない。



彼女はどこに……




FBIに渡すわけにはいかない。


それに、彼女が傷付く姿を見たくはなかった。




そう思い探していれば、ふと人の気配を感じて振り返った。





そこには、黒いコートに身を包み、眼鏡を掛けた男がいた。



確か、この人は……




「君は、警察庁警備局警備企画課の、降谷君だったか……」




俺は実名を名乗られたことに驚き、相手を凝視する。



公安である以上、同職である他の警察官にもあまり役職や名前は名乗らないようにしているのだが、この人は俺を知っているようだ。



何せ、この人は





「警視庁の神坂警視正ですよね?」





「ああ、そうだ。」



「何故、この様な場所に、警視正ともあろうお方がいらっしゃるんですか?


まさか、単独の操作とかではないですよね?」




俺はいつかの風見の話を思い出す。



確か風見に対して、この人は脅しを掛けたんだ。


ここで少し仕返しをしてもバチは当たらないだろう。




「何かの事件の操作なら、刑事部に任せればいいのではないですかね ?」




そう伝えれば、神坂警視正は口角を上げて笑う。





「私用でな。」




私用……


こんな郊外にまで来ないと出来ない私用なんて、やはりこの男……




「君の方こそ、潜入操作でありながら、この様な場所まで来て、何をしていたんだね。

それに、こんな所にいつまでも長居するとは、危険すぎやしないか?」




探る様な目でこちらを見て来る彼は、俺から何かを引き出そうとしているのか、そう考えられた。





「確かに貴方の言う通りですね。

そろそろ退散することにします。」



一礼して、その場から立ち去ろうと歩き出す。




「ブレード・チルドレンには関わるな。」




その一言で、俺は足を止めて、神坂警視正の方に向き直った。





「これは、忠告だ。」



俺を試す様な瞳と、威圧的な態度。



返答次第では、ただでは済まないと言う意味合いが込められている様に感じた。





「捜査に必要であってもですか?」




頬を冷たい汗が流れる。



慎重に言葉を選んだつもりだが、相手の表情は硬い。





「必要であったとしてもだ。

君の様な優秀な人材が、悪魔と関わるべきではないのだ。

その経歴に、泥をつける様なことはしたくはないだろう?」



脅しか……



俺は警視正に対して、睨む様な視線を向けたのだつた。

狩人【降谷side】2→←小話【コナンside】



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (30 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
66人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作成日時:2018年6月16日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。