Storyー悪魔 ページ5
「この間ジェイムズさんに話してたホモ・サピエンスの話しが、僕やっと分かったよ。」
「そう、それは良かった。」
「ですが本当にブレードチルドレンは、人間を滅ぼそうとする子ども達なんですか?
そんな話しをされても、信じる方が難しいです。」
確かに沖矢さんの言うことは分かる。
でも、そんな非現実的な空想を信じてる者達が現にいるのだ。
私もその一人だけど。
そう教えられて生活してきたわけだしね。
「そんな信じられないことが、私達にとっては現実であり、私達を取り巻く大人達は、本当に起こると信じてるの。
だから私達ブレードチルドレンは、命を狙われてるってわけ。」
コナン君も沖矢さんも、信じられないという顔をしていた。
まあ、そうなるよね。
信じろって方が難しいし。
その反応が普通なわけだし。
普通じゃないのは、私達なんだから。
______________________________________
そしてヤイバの血を引いた子ども達は、例外なく優れていた。
多くの人間を惹きつけるカリスマ性。
普通の人間を凌ぐ、あらゆる才能。
成人したブレード・チルドレンは将来、確実に世界を動かす地位に立てることが予想される。
第二次、三次の計画が実行されれば、チルドレンはまた増える。
さらにチルドレンの子どもはどうか?
その子ども達にもヤイバの力が発言すれば、ヤイバの力は世代を超えて際限なく広がる。
そしていつか、人間はヤイバの血を引く者のみによって支配されることとなる。
時にヤイバは、人間を本能的に嫌っているのではないかという気配があった。
気のせいや気まぐれと問題視しなかったが、それがヤイバの本性だとしたら……
その本性が子ども達にまで伝わっているとすれば……
ヤイバの血統にとって、人類はネアンデルタール人と同じだとすれば?
そんな指向性をもつ存在が支配者集団になればどうなるか。
組織の大人達は、それを危惧した。
66人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:壱 | 作成日時:2018年6月16日 14時