Gameー抗争と奪還3 ページ27
時刻は19時に差し掛かる。
それぞれが室内探索から戻ってきた。
「ダメだね、この通路以外の道は、みんな潰されて通れなくされてるよ。」
「亮子、こっちも通れないみたい……」
私と亮子でトラップが仕掛けられた廊下以外の通り道を探したが、どこもダメだった。
「エレベーターの電源も切られてるみたいだな。」
鳴海弟の視線の先には二つのエレベーターがある。
だが、どちらも使えなくされているらしい。
「この間、アイズを狙った奴もそうだったが、今度の
「えっ!!?
香介、それどういうこと?」
私は気になって、香介に詰め寄る。
聞いてないよ、そんな話……
「あれ、アイズから聞いてなかったのか?
この間、あいつの野外コンサートで、
私は首を横に振る。
知らない、聞いてない。
それにそもそも、私がいるのに、何で
今は清隆が
今回の理緒のことだって、そうだ。
新たな別の勢力が、動いているとでも言うわけ?
まあ、今は考えるのはよそう。
理緒達を助け出すことに集中しなきゃ。
「電源が入っているのは、照明と屋内電話……それに警備システムだけか。」
「なるほど、確かにそうだね。」
やはり私の読は正しかったか……
「警備システム?」
首を傾げて聞いて来た香介に、鳴海弟は話す。
「俺達がロビーに入るなり明かりが点いた。
ハンターは俺達を監視してるんだ。」
やっぱり、鳴海弟もやる子だね……
よく回りを見てること。
私は感心したのだった。
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作者名:壱 | 作成日時:2018年6月16日 14時