Storyー悪魔 ページ3
未だこの時は誰もそれに気付かないでいた。
当時、それに携わった者は神の計画と呼んでいた。
なにせ、ミズシロ・ヤイバの血を引く子供達だからだ。
類稀なる才能を持つ子供達が生まれると。
多くの人間がヤイバの血統を欲しがった。
それ程までに、ミズシロ・ヤイバの血は希少品だった。
ブレード・チルドレン計画
当初、ひとつの遺伝学的実験と説明された。
超越的なヤイバの才能が果たしてどの程度遺伝するものか?
その子どもは、ヤイバ同様の才能を持つのか?
それとも、ミズシロ・ヤイバとは一代限りの
また、こう夢見る者もいた。
ヤイバの力を数割でも受け継ぐ子が十人も生まれれば、世界は変わると。
その才知は必ず、良き未来を築く星になるだろうと。
この計画は将来、世界を担う優れた人間を人工的に作り出そうと言う実験でもあった。
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工藤邸リビングにて
一旦説明を終えて対面のソファに座るコナン君と沖矢さんを見れば、二人は固い表情だった。
うん、まあ予想はしていないわけではなかったけど、もう少し驚いた表情を見たかったと言うのは、ここだけの話し。
「要するに、私達は人工的に作られた子ども達ってことかな。
最近流行りのデザイナーベビーってやつ?」
「はやりって……」
コナン君は顔を歪めていた。
「今更どうこう言ったって、何かが変わるわけでもないんだけどね。
私達は当事者だからさ、何か言ってないと気が済まないの。
まあ、軽く流してくれればいいよ。
と言うことで、続きを話すね。」
そう二人に伝えて、私はまた話し始めたのだった。
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作者名:壱 | 作成日時:2018年6月16日 14時