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小話2 ページ19

とりあえず鳴海弟には、まだ私達の秘密を話してはいないため、鳴海弟とコナン君達が接触を持たれるのは困る。


だからこそ、尾行者を撒く必要があるのだが……



さて、どうしたものか。




朱鞠駅に着いた私は、改札を出ると、走り出した。



もちろん、尾行者もしっかり付いて来ているのは、気配で分かる。


仕方ない裏路地で、撒くか。




そう考えた私は、早速路地裏に入り込みんだ。




入り組んだ路地裏を走る。




走りながらウエストポーチから擬似手榴弾を出すと、ピンを抜き後ろに投げる。




本物そっくりにできた偽物。




発煙筒代わりとして、私は使っているのだ。




後方は瞬く間に煙で覆われる。





私はさらに走り続けて、路地裏を出たのだった。




_____________________________________



【沖矢side】



ピッ



「何、高梨Aを見失っただと!?」



米花駅に着いた俺は車を止めて、車内でキャメルからの電話を受ける。




《すいません、赤井さん……

路地裏に逃げ込まれて、追ったんですが、煙で前が見えなくなって……》




彼女はキャメルに気付いたのか。

だからキャメルを撒くために……




「分かった。

一先ず、俺達も朱鞠駅に向かう。

お前は一度ジョディと合流して、車を用意しといてくれ。」




《分かりました。》




通話を終えると、バックミラー越しに坊やと目が合った。




「Aお姉ちゃんを見失っちゃったの?」



「みたいだな。

足取りを掴めなくなってしまった。」




「う〜ん……あの時の会話から予想するとなると、確か……

“奴らのことだからどの道二人を囮に、私達を一網打尽にしようとも考えそうだけど。一先ず、今は二人を助けることだけを考えようか。”って、言ってたよね?」




「ああ。」



「人質は2名で香介って呼んでた人に、誰が行けるって聞いてたから、Aお姉ちゃん側は、最低でも3人以上はいる。

合わせて5人以上が集まり、それを一網打尽にするとなると、ある程度大きな場所が必要になるよね?」




「確かにな。」



この坊やには本当に驚かされる。


少ない情報下でも、それを逃さず、手繰り寄せて答えを導こうとするその能力は、俺以上だろう。



「昴さん、この近くで誰も寄り付かなくて、大きな建物ってあるかな?

多分、ブレードチルドレンが関係するとなると、誰も近づかない場所がいいと思うんだ。」



「探してみるか。」

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作者名: | 作成日時:2018年6月16日 14時

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