知らせ1 ページ14
やった犯人は、
やはり、身動きが取れない状況を良いことに、狩に出たというわけか
病院は、一見安全そうに見えるけど、誰でも侵入しやすい場所である。
そこを狙われたのだろう。
「香介、向こう側から何か連絡は来てる？」
《ああ、実は理緒の他にもう一人嬢ちゃんも連れ去られちまってな。
連絡が来たぜ。》
「嬢ちゃん？」
確か鳴海弟に付いていた付き人だったか。
「何でその子も一緒に？
因みにそれって、あちらさんのミスだよね。」
《まあ、そうなるだろうな。
どうやら、理緒のお見舞いに来ていたらしいんだ。
病室に、二人で食べかけていたご飯があったし。
そこを
「なるほど。
で、向こうの要件は？」
《人質はエクセレントホテルにいて、午前0時までに救出しなければ、木っ端微塵に吹き飛ぶそうだ。》
「なるほど。
で、アイズには？」
《ラザフォードは今朝、ロスに向かった。》
「えっ、こんな大事な時に？
そもそもロスに行くとか聞いてないんだけど。
あいつ……人気者だからって……
まあ、アイズは仕方ない。
そっちは誰が行けそうなの？」
《俺と亮子、それから鳴海弟だ。》
「分かった。
私もそっちに向かうから。
勝手に行っちゃダメだよ。
多分向こう側としても、その子の存在は誤算だったはず。
ブレードチルドレン以外はなるべく手に掛けたくないだろうしね。」
《ああ、嬢ちゃんには悪いが、それが唯一の救いだ。
嬢ちゃんがいることで、理緒がまだ生きてることになる。》
「うん。
まあ奴らのことだからどの道二人を囮に、私達を一網打尽にしようとも考えそうだけど。
一先ず、今は二人を助けることだけを考えようか。」
《ああ。
待ってるぜ、A。》
「うん。」
通話が終わり、私は携帯をしまう。
「Aお姉ちゃん、何かあったの？」
心配そうな顔をしているコナン君に、私は曖昧に笑う。
「別に、大したことじゃないよ。
ただ、ちょっと用事ができてね。
もう、私は出なきゃ行けないから、今日はこのままお開きでいいかな。」
私はソファから立ち上がる。
それに合わせて二人も立ち上がった。
「もしかして、ハンターから？」
やはり話しの内容で気付いたか。
コナン君は聞き耳を立てるのが上手いなと、私は思ったのだった。
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作者名：壱 | 作成日時：2018年6月16日 14時
