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小話 ページ9

「逃げろ!」



聞きなれた声が、私の耳を掠める。



私は声のする方に顔を向けると、こちらに向かって走って来るバーボンの姿があった。




追いついたか。




でも、彼のおかげで……



私は手に持っていたリモコンのスイッチを押した。





プシューッ!





瞬く間に、辺り一帯を煙が巻き起こる。




パンッ!



同時に、私のすぐ近くに銃弾が当たった音がした。






一先ず狙撃は回避したけど、ここが危険な場所であることに変わりはない。



私は、キュロットのポケットから、サーマル暗視スコープを手に取る。



トイレットペーパーの芯程の大きさのスコープで、これは熱反応で周りを検知出来る。



さて、一先ず逃げるか。



私は近くにバーボンらしき背格好の人間を見つけたが、放っておくことにした。





奴らは、私以外には手を出さないから、彼は大丈夫だろう。





そう考えて。

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作者名: | 作成日時:2018年5月11日 20時

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