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小話2 ページ45

「心配するな。

俺が命に変えても守ってやる。」



ニット帽の男……赤井さんの言葉に、私は溜息を吐いた。





「はあ……


必要ないから。

むしろ、私と一緒にいれば貴方は死ぬのよ。

こんな所で死んでもいいのかしら。」





ブレードチルドレンに関われば殺されるのに。


FBIと聞くが、この人こんな所にいていいのかしら。





「貴方には、貴方のやるべきことがあるんじゃないの?

自分の立場をよく考えた方がいいんじゃない?」




そう伝えれば、彼は壁から離れて私の元にへと歩いて来る。



私は寝ていた体を起こして、地に足を付けるとベッドから立ち上がった。




そして、赤井さんは私の目の前に立つと、私を見下ろした。




「何……?」



「自分の立場……

それはこっちのセリフだな。」





その言葉の直後、男の手刀が私に飛んで来る。



こいつ……!!



私は瞬時に体を後ろに後退させて赤井さんの攻撃やわ交わす。

そして後ろに倒れながら体を反らして飛び、両手をベッドに着くと、バク転をした。




ベッドを挟んでお互いに対峙する。



今は丸腰な為、この男を素手で倒すのは難かしいか……




さて、どうする?



ベッドの距離分は空いたが……






「凄いな。」




私の今の行動を見てなのか、赤井さんは驚きの表情をしていた。



いや、上には上がいるし。


亮子なら、私以上に運動神経が高いかな。



と、心の中でツッコミを入れながら、私は頭の中で、彼を倒す方法を考えて……




やめた。




「言ったでしょ、気安く私に近づかないでと。


今は貴方から離れられたけど、間違って殺してたかもしれないし。」



「そうだな……

君の体質には驚かされてばかりだ。」




私はその一言に目を見開く。



どこで気付いたんだ!?





「その顔は図星か……

どうやら、俺の考えは正しかったようだ。」





男はそういうと、ベッドに座る。





何でこの人…….私のベッドに気安く座ってるの?




「突っ立ってないで、座ったらどうだ?」



私はそれを無視して、近くの壁に寄りかかる。



一緒に座るのなんて御免だ。



この男……何かと頭が切れるようだし。



近くに居ると、こっちのボロが出そうになる。

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作者名: | 作成日時:2018年5月11日 20時

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