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小話【コナンside】1 ページ26

「検査の結果、栄養失調以外は得に異常はなかったよ。

と言っても、深刻な程の低栄養というわけではないし、健康と言えば健康だね。」




精密検査が終わり、その結果を聞く為、俺達は診察室に来ていた。



因みに医員長先生からは、ジェイムズさんの親戚の子という子とで、Aお姉ちゃんを個室にしてくれたと聞いた。




それは助かる。




「気を失ったのは、何かストレス性の反応かもしれないね。


あるいは……」



そう言って医院長先生は話しをやめて、デスクのレントゲン台に写真を貼る。




写真に目を向けると、それは胸部のレントゲン写真だった。




「少し気になった点というか……


この右の第7肋骨なんだがね。


自然にではなく、人工的に切除された様に見えるんだよ。


綺麗に肋骨の端が整えられていることを考えると、何か外科的な手術で、切除したのかもしれないね。

まあ、ここ最近という感じはないな。


随分前かもしれない。


そして、それが痛みの原因の可能性であると考えられるんだ。」




「えっ、肋骨がないと胸って痛くなるの? 」




俺は医院長に質問する。



「そうだよ、坊や。

幻肢痛って、聞いたことあるかな。」




「幻肢痛?」




「足を切断した人が感じる痛みなんだけどね。

あるはずもない手や足が痛み出す症状なんだよ。

例えば足を切断したにもかかわらず、爪先に痛みを感じるといった状態なんだ。

あるはずのない手の先端があるように感じて、痛みが発生すると言われているんだよ。


彼女の場合は、足ではないけれど、この肋骨だね。


もしかしたら、肋骨にできてしまった肉腫……悪性腫瘍を取る為に、肋骨を取ったのかもしれない。」




「ありがとう、医院長。」



「君の親戚なら、お安い御用だよ。」


そう言って医院長はジェイムズに会釈をすると出て行った。




骨肉腫……



肋骨を取る





写真の肋骨がない場所は確かにAお姉ちゃんが胸を押さえていた場所と重なる。





じゃあ、特に病気ではなくて、幻肢痛の影響でと言うことか。




説明が終わり、俺達は病室にへと向かったのだった。

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作者名: | 作成日時:2018年5月11日 20時

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