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小話【コナンside】 ページ22

胸を押さえて意識を失ったAお姉ちゃんの表情は辛そうだった。



やっぱり、何かの病気なのか?


それなら、調べた方がいいかもしれない。


もしかしたら、Aお姉ちゃんは病気に気付いてない可能性だってある。


あるいは、俺達に秘密にしたくて、病気を隠しているのかもしれない。




「ジェイムズさん、一先ず病院に!

杯戸中央病院なら、ジェイムズさんの知り合いの医院長先生がいたよね?」




「ああ、そうだな……

救急車を。」




「既に、連絡をしています。

後3分程で到着するかと。」



ジョディ先生さすが、行動が早い。



赤井さんはというと、Aお姉ちゃんを抱き抱えていた。



赤井さんは何かを考えている様な表情をしているようで、気になった俺は聞いてみることにした。





「どうかしたの、赤井さん?」



「彼女が俺に言ったことを、考えていてな。」




「それって……

“止められない状況になれば、そのまま流れに身をまかせるしかない”

“たとへ自分が意図していなくても、それは勝手に起こってしまう”


って言ったこと?」




「ああ。


それで、その前の彼女の行動を思い出してみたんだが……

あの時俺の掴んだ手に対して、彼女は瞬時に反撃をした。

だがその時、本の一瞬だったか……

1秒にも満たないその一瞬だけ、彼女が止まったのを覚えてる。

だが目では分かっていても、体で反応する場合は、時間差が発生するからな。

俺はそのまま交わせず、彼女に銃口を向けられたんだ」




「そのことが、何か気になるの?」



「ああ。

どうやら彼女は、特殊な体質の持ち主かもしれない。

敵の接近に対して無意識に体が反応してしまうというな。」



「無意識に?」



「そうだ。

だが、彼女はそれを意識して止めようとした。

それが、一瞬彼女の行動を止めたのだとしたら、説明がつく。

彼女の無意識と意識が、反発しているということをな。」



「無意識と意識が反発?

それって……」




「あの言葉に当てはまる。

“止められない状況になれば、そのまま流れに身をまかせるしかない”

“たとへ自分が意図していなくても、それは勝手に起こってしまう”


ある意味その無意識の力は、恐ろしい力かもしれない。

何せ、人を簡単にあの世に送ることが出来る力なんだからな。」



そう言って赤井さんは目を閉じているAお姉ちゃんに、視線を向けた。



丁度そこへ救急車が到着したのだった。

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作者名: | 作成日時:2018年5月11日 20時

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