希望の光を追い求めて【名探偵コナン】3 (ページ21)

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呪われた体6 ページ21

「逃げるの？」

コナン君の射る様な視線に、私の行動が気付かれているのだと気付く。

これ以上の誤魔化しはもうできないか。

完全に世界(盤面)はコナン君側が優位になっている。

これ以上抗えば、逆にこっちがどんどん追い込まれて不利になるのは確実だ。

私は発煙筒をポーチに戻した。

「分かった、コナン君。

降参するよ。

でも、なるべく安全な場所に連れて行ってくれると、嬉しいかな。」

「それは、大丈夫だよ。」

私は頷いた。

「………！！」

突然胸に走った激痛に、私は顔を歪めて、蹲る。

何でまたこういう時に……

「つっ……」

「A！！」

またこの発作だ。

呪われた烙印が、私を苦しめる。

日に日に痛みが強くなることから、まるで自分が自分で無くなるその時までの、カウントダウンの様にさえ、思えて来る。

確かにそうかもしれない。

私達に残された時間は長くはない。

私が完全なる悪魔になるまでに、私はいつまで自分を保っていられるのだろうか。

殺戮を好む悪魔になってしまうのが、私は怖いんだ。