捕獲1 ページ9
「ん………」
目を覚ました私は、体を起こした。
ここはどこ？
知らない場所で、私は寝て居たようだった。
私がいるのはどこかの部屋で、ベッドと机と椅子、それからタンスが置かれており、ドアと窓は一つずつあった。
まるでビジネスホテルの様な小さな個室だった。
そう言えば、私は確かあの路地裏で倒れて……まさかここって、あの沖矢とかいう眼鏡の家の一室か？
私はベッドから立ち上がると、室内を調べる為、パーカーのポケットから機械を取り出そうとして、手を止めた。
いや、まて……これ、シャツ一枚じゃないか！
私が着ていたパーカーやシャツ、ズボンはもちろん、ウエストポーチもない。
そして今着ているのは、大きな男者の白いTシャツ。
下着はそのままということは、服と道具を持って行かれたということか。
完全に、今は丸腰だ。
これはかなり不味い。
速くここから逃げる必要がある。
だが、ドアからはもってのほかだ。
相手に見つかる。
そう思い、閉められていた窓を開けようとした。
ん？
何か光ってる。
窓の横を光る細い何か。
私は恐る恐るその細い何かに、指を近付ける。
爪の先で、その細い何かを掠めると、極めて細い糸、いや……ワイヤーであると分かった。
ブービートラップか……厄介な物を。
ワイヤーを辿っていくと、天井に何かの機械と監視カメラが取り付けられていた。
機械はよくみると、スピーカーの様に見えた。
私がこのワイヤーに引っかかれば、音がなる仕組みになっていると予想ができる。
なるほど、私が窓から逃げると予想して取り付けたのか。
ガチャ……
「目が覚めたようですね。」
不意に後方のドアが開き、聞いたことのある声が聞こえたので私は振り向く。
「貴方、いい趣味してるわね。
こんな所に、女の子を監 禁してさ。
しかも私が着ていた腹を脱がして、男物のシャツ一枚なんて……
悪趣味だわ。」
「それはすいません。
何かと物騒な物を持っていたようでしたので、こちらの安全を考え、服と道具を預からせて頂きました。
「あっそ。」
「体調は大丈夫そうですね。
コナン君が心配してます。
行きましょうか。」
私に背中を向けて部屋の外に出た男。
警戒は解かず、すぐに私に体ごと顔を向けてドアが閉まらないように抑えている。
今はこの男に従っておくのが得策か。
私はそう判断すると、この男に付いて行った。
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壱(プロフ) - iwaさん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しいです！ (2020年3月16日 21時) (
レス) id: 0156f6ce77 (このIDを非表示/違反報告)
iwa(プロフ) - 先が長いので楽しみが続くのが嬉しい。無事に赤井さんに落ちると良いなーと思いつつ引き込まれてます。 (2020年3月16日 16時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - マシロさん» 少しずつ修正の方も掛けていきますが、また気になる点などありましたら、教えて頂けると幸いです。それから作品に関するご感想もありがとうございます。作者の励みになっています。 (2019年4月7日 23時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - マシロさん» コメントありがとうございます。作者自身も、誤字脱字には気をつけているのですが、それでも見落としてしまうことがあるので、読者様から教えて下さることに感謝しています。ありがとうございます。 (2019年4月7日 23時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ - 面白いです!!一気に読み進めています。ちょっと誤字が気になり書き込みしました。工藤亭って出るたびどこの料亭だよ!!って内心突っ込んでいます。面白い作品ありがとうございます (2019年4月7日 23時) (レス) id: a52398d296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2018年5月4日 21時
