探り合い2 ページ44
確か、バーボンは組織の探り屋さんだったかしら。
ベルモットがそんな様なことを言ってた気がする。
何で私を探る必要があるのかは分からないが……
まさか私のことをベルモットが言う“あの方”にでも報告するつもりなのか？
嫌、“あの方”と直接接触出来るのは限られた人間だと聞くし……
まあ、その線は薄いと考えて。
何故、私を探る必要があるのか。
そもそもバーボンが何者かは分からない。
探偵と聞いてはいたが、普段はポアロと言う喫茶店でアルバイトしているし。
探偵……
まさか、
嫌、そんな必要はないはずだ。
残念なことに、私の顔は奴らに割れてるわけだし。
私に限らず、他のブレードチルドレン達も同様に、把握している。
特に、私に関しては……
最も悪魔に近い、ブレードチルドレンなのだから。
思考を現実へと戻し、私は室内を観察しているバーボンにへと話し掛けた。
「そんなに女の子の部屋をジロジロ見るなんて、悪趣味ね。」
嫌味を込めてバーボンに言ってやれば、彼は
「女性の部屋に入るのは緊張しますから。」
そう言って、笑う。
「特に、貴方の部屋は特別なんですよ。
僕にとってはね。
もし、好意を寄せたいと思っているといったら、どうしますか？」
なんとも見え透いた嘘を喋り、私の元に寄って来た彼は、ニコリと笑った。
「笑えない冗談はよしてね、バーボン。
この間、ホテルにいたのに、緊張する？
それに、好意なんて持ってないものを、無理矢理持つ必要なんてないのよ。」
「あの時は、ベルモットが一緒にいましたので。
でも、今は一人ですからね。
それに、僕が嘘付きに見えますか？
貴方へ対する僕の感情に、嘘偽りはありませんよ。」
初々しさを出したいのは分かるけど……
私の格好(タンクトップで、短パン姿)を見て、何も動じず平然と余裕の対応が出来ること自体、既に慣れてるとバラしているのが分からないのかしら。
もう少し、上手に嘘をついてもらいたいものだ。
彼が今まさに使っているであろうトラップ(俗に言うハニートラップ)に気付かわないないわけがない。
閨房術を行う上での準備として、私もよく使うからこそ、彼___バーボンの行動に気付いてしまうのだ。
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壱(プロフ) - iwaさん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しいです！ (2020年3月16日 21時) (
レス) id: 0156f6ce77 (このIDを非表示/違反報告)
iwa(プロフ) - 先が長いので楽しみが続くのが嬉しい。無事に赤井さんに落ちると良いなーと思いつつ引き込まれてます。 (2020年3月16日 16時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - マシロさん» 少しずつ修正の方も掛けていきますが、また気になる点などありましたら、教えて頂けると幸いです。それから作品に関するご感想もありがとうございます。作者の励みになっています。 (2019年4月7日 23時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - マシロさん» コメントありがとうございます。作者自身も、誤字脱字には気をつけているのですが、それでも見落としてしまうことがあるので、読者様から教えて下さることに感謝しています。ありがとうございます。 (2019年4月7日 23時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ - 面白いです!!一気に読み進めています。ちょっと誤字が気になり書き込みしました。工藤亭って出るたびどこの料亭だよ!!って内心突っ込んでいます。面白い作品ありがとうございます (2019年4月7日 23時) (レス) id: a52398d296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2018年5月4日 21時
