過保護1 ページ29
ホテルに戻ると妙な事態に遭遇した。
フロントで鍵を受け取ろうとしたら
「あの、先程お渡ししましたが、無くされましたか？」
と、聞かれたのである。
私が既にフロントで鍵を受け取っていた！？
ドッペルゲンガーかと思ったが、そう言えばあの人が居たなと思い出し、私は誤解していましたと言ってフロントを後にした。
そうして泊まっている自分の部屋に向かえば、案の定ベルモットがいたわけで、私は部屋に通されたのだった。
「で、ベルモットこれはどういうこと？」
何故、こいつがいる。
バーボンだったか……
ニコニコと愛想笑いを向けてくるが、その態とらしさが嫌になり、私はそっぽを向く。
見ていてイラつく。
「私が呼んだのよ。」
ベルモットはそう言って笑うが、私は笑えない。
「しばらく、バーボンと行動を共にして欲しいのよ、ビジュー。」
私とバーボンを？
それなら間違いなく
「死ぬよ、この人。」
私は彼を指差した。
「ええ、構わないわ。」
「いや、僕は困るんですが……」
苦笑いを浮かべる彼に、じゃあと私はベルモットに切り出す。
「今すぐ追い出して。」
そう言えば、ベルモットは首を振る。
「ダメよ。
貴方を一人にしておくと、勝手に死なれそうだから。」
「何それ……」
「もう、これでも一応私は心配してるつもりなの。」
「それはどーも。
で、ベルモット……バーボンはいつまで居させる気なの？」
「貴方がブレードチルドレンについて話してくれるなら、バーボンは下げてあげるけど。」
さて、どっちを取るべきか……
私の周りをこの男がちらつくのは困る。
かと言って、ブレードチルドレンの秘密を話すことは避けたい。
無駄に死体を増やしたいわけじゃないし、流れる必要のない者の血が流れるのは嫌だ。
特にベルモットは……
私の大切な人だから。
本人にはそんなこと、恥ずかしくて言えないけどね。
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壱(プロフ) - iwaさん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けて嬉しいです！ (2020年3月16日 21時) (
レス) id: 0156f6ce77 (このIDを非表示/違反報告)
iwa(プロフ) - 先が長いので楽しみが続くのが嬉しい。無事に赤井さんに落ちると良いなーと思いつつ引き込まれてます。 (2020年3月16日 16時) (レス) id: d46b647962 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - マシロさん» 少しずつ修正の方も掛けていきますが、また気になる点などありましたら、教えて頂けると幸いです。それから作品に関するご感想もありがとうございます。作者の励みになっています。 (2019年4月7日 23時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - マシロさん» コメントありがとうございます。作者自身も、誤字脱字には気をつけているのですが、それでも見落としてしまうことがあるので、読者様から教えて下さることに感謝しています。ありがとうございます。 (2019年4月7日 23時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ - 面白いです!!一気に読み進めています。ちょっと誤字が気になり書き込みしました。工藤亭って出るたびどこの料亭だよ!!って内心突っ込んでいます。面白い作品ありがとうございます (2019年4月7日 23時) (レス) id: a52398d296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壱 | 作成日時：2018年5月4日 21時
