パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ9)

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子供の成長ページ9

學峯side

Aちゃんはゆっくりと私から離れた。

彼女の唇の感触が、残っていた。

「もう会えないから。

私、ずっとずっと學峯お兄さんのことが好きだった。

多分この世界の私も、ずっと貴方だけを好きでいると思う。

だから、あんまり私を遠ざけないでね。

きっと、學峯お兄さんに嫌われたんじゃないかって、今みたいに誤解すると思うから。」

私の知るAちゃんとは少し違い、大人びた雰囲気を目の前の彼女は漂わせていた。

「私は未来に戻ったとしても、死ぬことに変わりはない。

だから、未来の學峯お兄さんに会うこともない。

ここで貴方に会えたのは、ラッキーなのかな……」

私は自然と、目の前のAちゃんに両手を伸ばし、抱きしめていた。

ぎゅっ！

「學峯お兄さん？」

「そんなに私が好きなのかい？

私のどこがいいんだ。」

「學峯お兄さんは、普通に接してくれるから。

私のことを忌み嫌うことなく、私を見てくれるから。

そこに惹かれたんだと思う。

それにカッコよくて、紳士的だから、小さい頃の私は王子様だって思ってた。」

「そうか。」

「もう、行かなきゃ。」

ゆっくりと私から離れた彼女は、涙を流す。

「泣き虫な所は相変わらずだね。」

自分の手を伸ばすと、指で彼女の涙を拭った。

「君は笑っている方が可愛いよ。」

「平気でそう言うこと言わないで／／／」

顔を赤らめて私を見つめる瞳に、私は笑った。

「學峯お兄さんはそういう所が本当にずるいよ……

だから、私は……」

その先を、私は唇で塞いだ。

驚いている瞳が私を見つめる。

ただ触れるだけのキスをすると、私は離れた。

「なっ……／／／」

どうしてそんな行動を取ったのか

自然と体が動いていた。

「お返しだよ。

やられたら、やり返す主義なんだ。」

目の前の彼女を放っておけなかったからなのかもしれない。

「ねえ、この続きしちゃう……？」

彼女の手が、私の胸元に触れた。

「私、もう……子供産めちゃうよ。」

怪しい笑みを浮かべて、私を見つめる瞳。

「…………」

私は一瞬言葉を失った。

「してもいいよ……學峯お兄さん。

私に性教育の実技指導をして。」

「大人をからかうのはやめなさい……」

私はAちゃんの肩を押すと、彼女を自分から離した。