パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ8)

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悩み事ページ8

學峯side

「それにね、學峯お兄さんはなんでもダメって言うんだよ。

私が夜にね、一人で寝るのが寂しいから一緒に寝てって言ったら、駄目って言うし。

私が一緒にお風呂に入ろうって言ったら、一人で入りなさいって言うし。

デートしてって言ったら、忙しいから行けないって言うし。

テストで満点取ったからチューしてって言ったら、しないって言うし。

中学生になったからえっちしてって言ったら、暫くの間口を聞いてくれなかったし。

私のこと、嫌いになっちゃったのかな……

結婚するって言ってくれたのは、嘘だったのかなって……」

「………いや。

嫌いになる、ならない以前の問題だと思うけど。」

「じゃあ、今はまだ私のこと好き？」

「そうだね………好きだとは思う……」

「だと思うって、何？」

「君はそのお願いしていた時は幾つ？」

「えっ？

中学生になってからだけど。」

「まあ、デートくらいなら良いとしても、後は全て断るのは当然だよ。」

「どうして？」

「いや、だからね……」

この子は何も考えないで、そんなお願いをしていたのか。

はあ……

未来の自分もきっと頭を悩ませるのは当然だろうな。

「君は一応、自分が年頃の女の子だっていうのが分かってるのかな？」

「それくらい分かってるもん。

だけど、學峯お兄さんが好きだから、お願いしてるんだよ。」

「はあ……

君は軽率過ぎる。

もう少しちゃんと考えた言動をしなさい。」

「やっぱり、そう言う所は本当におんなじだね。

そうやって、いつもいつも、學峯お兄さんは言うんだよ。」

「だろうね……」

何と無く、自分が彼女に手を焼いているのを想像できるのは、気のせいだろうか。

「そろそろ、行かなきゃ……」

「Aちゃん？」

「多分、學峯お兄さんに会えるのも、最後になるしね。

会えて良かった。」

「最後？」

「學峯お兄さん、私に会ったことは誰にも言わないで。」

！！

彼女の細い指が、私の唇に触れた。

「絶対に誰にも、言わないで……

特に、Aとパパには。

私の目指す未来にならなくなってしまうかもしれないから。」

彼女の真剣な瞳に、私は頷いた。

「ありがとう。」

Aちゃんはにこっと笑うと、私の唇から自分の指を離した。

そして

！！？

私の目の前には彼女の顔があり、唇と唇が触れ合っていた。