パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ7)

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悩み事ページ7

學峯side

理事長室のソファに座ったAちゃんに、私は紅茶の入ったカップを渡した。

「ありがとう、學峯お兄さん。」

「いや。

それで、未来から来たって言っていたが……」

私も同じ柄のカップを手に、彼女の反対のソファに座った。

「３月12日。

その夜、パパは死んだ。

その日から色々なことがあった。

學峯お兄さんは、パパとの約束を守ってくれて、私の保護者になってくれた。

そして４月から私は小学生になり、学校に通い始めた。

そして、月日が流れて、私は中学二年生。

私にとっては、どんなに長い年月が経っても、パパのことが忘れられなかった。

だって、パパを死に追いやったのは私だから。

私は川島に操られて、彼の命令のままに実行した。

パパを追い詰めた。

だから、川島を許せなくて、川島に操られてた自分が許せなくて。

中学生二年生の夏、私は川島を探す為に、學峯お兄さんの元から離れた。

そして、探したはいいんだけど、返り討ちにあって、死ぬ寸前の所で時空を歪めてこの世界に来たの。」

淡々と喋る彼女の話しを全て聞いた。

特に表情を変えることなく、彼女はじっと私を見ていた。

「君は、殺せんせーを助けに来たのかい？」

「さすが、學峯お兄さんだね。

その通りだよ。

パパを助けに来た。

そして、私のこともね。

多分、既に川島の計画は始まってる。

この世界の私は、パパの家からいなくなってるでしょ？」

「ああ。

殺せんせーから愚痴を聞かされたよ。」

「そっか……

ありがとう。

ならまだ、間に合うみたい。

パパを助けに行かなきゃ。」

彼女はそういうと、ソファから立つ。

そして、私の元に歩いて来ると、隣に座った。

「ねえ、學峯お兄さん。」

「何だい？」

「學峯お兄さんは、小さい私が可愛いそうだから、私が大きくなったら結婚してくれるって、言ってくれたの？

泣いていた私が、そんなに可哀想だった？」

「どうして、そんなことを聞くんだい？」

今にもまた、涙が溢れ落ちてしまいそうなほど、涙を溜めた瞳で、私を見つめる彼女の頭を優しく撫でた

「だって、學峯お兄さん……私に冷たいんだよ。

小学生の時は優しかったけど、私が大きくなるにつれて、手を繋いでくれないし。

抱きしめてくれないし……」

悲しそうに話す瞳に、私は困惑するしかなかった。