パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ46)

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最悪のプレゼントページ46

学秀side

「中を出して開けて見て下さい。

多分、学秀君なら気に入ってくれるかなと思って持って来たんです。」

紙袋から長方形の包みを取り出す。

見た感じ大きさとしては雑誌くらいだろうか。

そこまで分厚くなく、何か箱ではないように感じた。

僕は包みを綺麗に剥がし、それを出した。

「……………………」

「いやあ、やっぱり健全な男子高校生になる上では、必需品になるかなと思ったんですよ！

どうですか、学秀君！？」

今までとは様子がガラリと変わり、興奮した様子で聞いて来る目の前の男。

僕はこの時、言葉に詰まった。

まさか、こういうような雑誌を渡されるとは、誰が想像出来ただろうか。

巨乳の女性が全面的に大きく載る表紙。

即ち一一一一エロ本

「学秀君も、そういうお年頃でしょう。

もし良かったら、浅野先生と仲良く見て下さいね。」

僕の脳裏には、“こんな状況で何も話せないとは、君もまだまだだね”と嫌みな笑顔を向けて来る父の顔が浮かんだ。

そして瞬時に、僕は雑誌を男に向かって投げ付けていた。

バサッ！！

「誰が読むか！！」

「うぎゃっ！！」

ドスンッ！！

何なんだこいつは……

僕は椅子から立ち上がると、顔面に雑誌を受けて椅子ごと床に倒れた男を見下ろす。

そんな時、最悪のタイミングで父がリビングに戻って来た。

僕と、床に転がる男を交互に見た父はため息を吐き、男の元へ向かう。

「何をしたんですか、殺せんせー……」

「ううっ……ただ、よろ…んで、もら……たくて……」

男の顔面に投げ付けられた雑誌を父はしゃがんで拾う。

「全く、貴方と言う人は……

そういうジョークは彼には通用しませんよ。」

父は立ち上がると、テーブルに雑誌を置いた。

「だって、だって、ちょっと反応が見たかったんです！！」

さっきまで倒れていた男はいつの間にか起き上がり、顔を赤くして父に訴えていた。

その様子が駄々をこねる子供のように見えた。