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遠い親戚 ページ45

学秀side






「どうも、初めまして。

浅野葫蘆八です。」








「………どうも。」







高等部の始業式が差し迫った頃。







自宅に、父の遠い親戚という人がやって来た。







リビングに通された黒髪の男性は、見た感じ顔は整っており、話しかけやすい雰囲気だった。






そして、温厚そうな笑みを僕に向けて、手を差し出す。






僕はその手を取った。







「君が、浅野学秀君ですね。


お噂は予々伺っていますよ。」






「噂ですか……」






何だ、噂って?






「ええ。」





にこりと微笑んだこの男は僕の耳元に顔を持って来る。






「カルマ君から色々聞いてますから……」





「!!」





何故に赤羽!?






顔を離した男は、またにこりと微笑む。






「あまり変なことを吹き込まないで下さいね。」






そんな時、キッチンからお茶を持って来た父は心なしか嫌そうな顔をしているようだった。







「別に何も吹き込んではいませんよ、浅野先生。


今日はとりあえず、学秀君と仲良くなりたくて来たんです。」






父に席を促された男は椅子に座ると、出されたお茶を飲み始めた。






僕も対面の席に座った。





父は一度書斎に行くと言ってリビングから出て行った。






つまり、今は僕とこの男性の二人だけになったわけである。








「そうでした……


つまらない物ですが、これを学秀君に。」








そう言って、紙袋を僕に差し出した男はニコニコ笑顔だった。






「はあ……」






若干その笑顔の態とらしさが父と被るような気がしたが、僕はなるべく表情には出さず、紙袋を受け取った。

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沖田瑠美亜(プロフ) - 分かったですヽ(^o^)丿 (2017年7月17日 23時) (レス) id: e81d74531a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 沖田瑠美亜さん» またかわいい子を描いた時は教えて下さい。楽しみにしています。 (2017年7月17日 23時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
沖田瑠美亜(プロフ) - はい!ありがとです(o・ω・o) (2017年7月17日 19時) (レス) id: e81d74531a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 沖田瑠美亜さん» おめでとうございます!!良かったですね。 (2017年7月17日 19時) (レス) id: eca00d5e47 (このIDを非表示/違反報告)
沖田瑠美亜(プロフ) - 壱さん» 1番でした!かけに勝ったぞー! (2017年7月17日 19時) (レス) id: e81d74531a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2017年6月3日 23時

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