パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ43)

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考えられることページ43

殺せんせーside

「A……」

倒れ込んだAを抱き上げると、ソファに座った。

Aの前髪を掻き分けて額に手を当てると、熱く感じた。

「カルマ君、体温計を借りてもいいですか？」

「いいけど。

ねえ、殺せんせーAちゃんは……？」

「この子も、私と一緒なんですよ。

色々とありましてね。」

カルマ君から体温計を受け取ると、Aの服を少し脱がせて、脇の下に挟んだ。

「ねえ、Aはどうしちゃったの？

あんな物騒なことを言う子じゃなかったのに……」

イリーナ先生の心配そうな瞳がAに向けられていた。

確かに彼女の言う通りだ。

Aがあんなことを言う子ではないことを知っている。

“邪魔をする者を排除するのは当然のことじゃない”

あの時のAは紅い瞳をして重い殺気を感じた。

多分、考えられることとしては……

「イリーナ先生……

Aは多分、能力の拡大に伴う一時的な症状であのような状態になったのだと考えられます。

それにより、脳実質の活性されて思考判断力が、一時的な引き上げられたのでしょう。

それで自制が効かなくなり、あんな言動をしたんだと思います。」

「だから、一人称も“私”と言っていたと言うことか。」

納得していた烏間先生に私は頷いた。

「そうだと思います烏間先生。」

「殺せんせー、それはあの子が残していった手帳に書いてあったことですか？」

浅野先生の言っているのはクロの残した手帳のことでしょうか。

私は頷くと、懐にしまっていた小さな手帳を浅野先生に渡した。

「ありがとうございます。」

ピピッ、ピピッ、ピピッ

体温計が鳴り、温度を確認すると38度だった。

「熱があるようですね。

今日はとりあえず、お開きにしましょうか。」

「そうだな。

近い内にまた連絡する。

行くぞ、イリーナ。」

「分かったわ。」

烏間先生とイリーナ先生はカルマ君にお礼を伝え、先に出て言った。

「殺せんせー、熱冷まし用のシートがあったから、あげるよ。」

「ありがとうございます、カルマ君。」

彼にお礼を伝えると、浅野先生と一緒に私も彼の家を出た。