パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ33)

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デートページ33

學峯お兄さんに連れて行かれて、車を止めてある道路まで来た。

「えっと……」

「乗りなさい。」

車に乗るように言われて数分。

「あの、どこに行くつもりで？」

「君が行きたい所はないのかい？」

質問を質問で返された……

そう思っていた

「デートしてあげると言ったら。」

にこりとイケメンスマイルで言われたら、もちろん喜んでしまう。

「どこでもいいから連れてって！！」

私は思わず學峯お兄さんに抱き付いていた。

「こら、離れなさい。」

「いや！

デートしてくれるなら、彼氏になってね、學峯お兄さん。」

抱き付いたまま彼を見上げると、困った表情をしていた。

「お兄さんは、彼氏にはなれないよ。」

私は、片手を伸ばすと、學峯お兄さんの頬に触れる。

「じゃあ、學峯さんでいい？」

「いいよ。」

そう言ってくれた學峯さんの首に、私は両腕を回すと、彼を自分に引き寄せた。

「好き……」

「うん。」

「消えたくないな。

このままずっとこの時間が続いて欲しい。」

「そうだね。」

背中を優しくさすってくれる手から温もりを感じる。

「ねえ、どうして私を探してたの？」

「探していたというよりは、偶然見つけたんだ。」

「もしかして、旧校舎を見に来たの？」

「そうだね。

あそこは色々あった場所だから。」

「ふ～ん……

じゃあ、私を探してたのはウソだったんだ。」

「でも、困ってだだろう。

名前を聞かれていたから、私が助けてあげたんだ。」

「それは、助かったけど……」

私は學峯お兄さんの胸に顔を埋めた。

「私に会いたかったわけじゃないんでしょ……」

「会いたかったよ。」

「ウソ……」

「嘘じゃない。」

「じゃあ、キスして。」

顔を上げれば學峯お兄さんと目が合った。

「はあ…………

信じてもらえないようだね。

会いたかったけど、君がどこにいるかなんて分からなかった。

だから、今日君を見かけた時はこの偶然を喜んだよ。」

優しく頭を撫でられると、嬉しい。

でも、どこか余裕のあるその態度に、少なからず嫌になる。

私は、必死なのに……

「やっぱり、そういう所が學峯お兄さんはずるい。

大人の余裕ってやつでしょ。」

「大人だからね。」

微笑んだ彼は、私の頬に唇を付けた。

そして顔を離した。