パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ29)

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親子ページ29

それから数日が経過した。

地球を爆破しようとしていた超生物は消滅し、平和が訪れた。

超生物の暗殺に成功した三年Ｅ組の生徒達には、国から速やかに成功報酬が支払われた。

生徒達は話し合いの末、自分達の学費と将来の一人暮らしの頭金を頂き、色々な所に寄付をしてみんなで大きな買い物をした。

残ったお金は国に返したそうだ。

「パパ、学校に行くの？」

「ええ、クロがあそこにいるような気がするんです。」

私はパパの手をしっかりと握り、E組校舎へ向かう坂を歩いていた。

私は、隣を歩いているパパを見る。

黄色いお顔のパパも良かったけど、今のパパもいい。

かっこいいもん！

あっ、もちろん學峯お兄さんもかっこいいんだけどね。

それにしても、パパが目覚めてから、まだ数日。

Aは難しいことはよく分からないけど。

パパのことは今のところ国の……えっと、防衛省？には秘密なんだって。

パパのことを知ってるのは、烏間お兄さん、イリーナお姉ちゃん、パパの生徒さん達、それから私だけの秘密なの。

そして今、パパと私はホテルで暮らしてます。

これからどうなるか分からないけど、烏間お兄さんがなんとかするって言っていた。

私はとにかくパパと一緒にいられるならいい。

離れたくない。

パパが側いてくれれば、寂しくないもん。

それに、もう絶対パパからは離れない。

そう私は決めた。

パパを傷つけたくないから。

パパの悲しそうな顔を見たくないから。

「ねえ、パパ。」

「どうしました？」

「あのお姉ちゃんは、パパの知ってる人？」

「そうですね。

知ってるかもしれません。」

パパはそう言うと、少し悲しそうな顔をしていた。

「パパ……？

悲しいの？」

「悲しい……

そう見えますか？」

「うん……」

「そうですか。

私も何故かは分かりませんが、悲しく感じるんです。

クロに会おうと思うとね。」

パパはそう言うと、しばらく黙ったままだった。