パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ15)

今日:21 hit、昨日:14 hit、合計:71,537 hit

願望ページ15

ついに、校舎の大掃除も終わってしまいました。

はあ……何もすることがない。

後は何をしましょうか。

職員室に戻って来た私は、自分の席に腰掛けました。

「ワンッ！」

すると、私の足元には、クロがやって来ました。

「クロ、私はあと何をしたらよいでしょうか……」

超生物の私に、恐れるものは何もない。

今までが十分過ぎるくらいの充実した生活を送ることが出来た。

もう、何も思い残すことなんて……

もし……

もし出来ることなら、もう一度だけ生徒達に会いたい。

それに……

パパ！！

Aね、パパと一緒で嬉しいよ。

パパ、ずっと一緒だよね……

もし、叶うなら……

もう一度だけ、Aに会いたい。

A……

どうして、パパを置いて行ってしまったんですか。

パパは今、とても寂しいですよ。

「くーん……」

クロは私の気持ちを察してなのか、私の体にスリスリと、すり寄ってくれた。

「ありがとうございます、クロ……」

はぁ……

娘に逃げられたパパって、カッコ悪いですね。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

クロside

ついにこの日を迎える。

今日、E組の生徒達は旧校舎の裏山の警備を突破して、校舎に登校してくる。

そして、暗殺期限が差し迫った頃に、柳沢達がやって来る。

何としても、パパを救わなければ、未来を変えることは出来ない。

職員室の窓から見える空を前に、私は改めて決意をする。

絶対に、パパを助けると。

もうじき、日が沈む。

日が沈み暗くなれば、生徒達がやって来る。

「クロ、どうしたんですか？

外の景色を見ているんですか？」

私の隣にやって来たパパも、窓の外の景色を見ていた。

私は下からパパを見上げる。

「ワンワン！」

何としても、私がパパを助けるからね！

「おっ、クロはお腹空きましたか？」

違うし。

お腹が空いたわけじゃないし。

「ワン！」

私がパパを守るからね！

「なるほど、ジャーキーが欲しいんですね。

ですが、生憎今持ち合わせていないんです。」

だから違うって……

「ワン！」

絶対にパパを殺させないから！

「うーむ……

何故私が変態だと分かったんですか？」

だめだ、話が噛み合わない。