パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ12)

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決意ページ12

未来のAside

３月６日

とうとう、この日がやって来た。

ある程度の準備は出来たし、やれるだけのことはやった。

後は、パパを助けることを最優先に動くのみ。

私は今、辺りが真っ暗になった裏山を歩いていた。

ここも、あの頃と変わらないな～

旧校舎に向けて続く山道。

ここでよく、Ｅ組のお兄ちゃんやお姉ちゃん達が遊んでくれたんだ。

パパがいなくなって、悲しくて悲しくて、しばらくは何も食べることも飲むことも出来なくて、私は一人、自分の世界に閉じこもっていた。

そんな私は毎日のようにこの校舎に足を運んでいた。

ここに来たって、パパはもういないのに。

なのに、パパに会えるんじゃないかって思って、私はここに来ては、ずっと夜遅くまでいたんだ。

パパが死んで数日ははイリーナお姉ちゃんが私のことを見てくれていたから、毎日のように心配をかけていたのを覚えてる。

でも、イリーナお姉ちゃんはそんな私を怒ることもなく、いつもぎゅって抱きしめてくれていた。

今では懐かしい思い出。

イリーナお姉ちゃんは本当にママみたいだった。

私が學峯お兄さんの所に引き取られても、何かあったら、何でも相談しなさいって言ってくれていた。

本当に良い人だった。

イリーナお姉ちゃんだけじゃない。

Ｅ組のお兄ちゃんやお姉ちゃん達も。

私は何も悪くないって言ってくれたんだ。

だから気にしないでいいんだよって。

特に渚お兄ちゃんは、いつも会うと私の頭を撫でてくれて、私のことを気にしてくれたんだ。

カエデお姉ちゃんも。

辛いことは一人で抱え込まないで、何でも言ってって、言ってくれたんだ。

そうやってパパがいなくなっても、Ｅ組のお兄ちゃんやお姉ちゃん達が、私のことを気にかけてくれていた。

私は本当に色々な人に助けてもらった。

だから……

今回のことは絶対に成功させなきゃいけない。

パパを救わなきゃ。

あの時、磯貝お兄ちゃんは瀕死状態のパパを見て、先生を殺したくない奴って聞いていた。

みんなは手を挙げていた。

でも、あの時の状況は、政府の作った暗殺兵器の前に何も出来なかったから、パパを殺さなくてはいけなかった。

絶対にそうはさせない。

みんなが悲しい思いをしなくていい、未来にするんだ。

私の目には、Ｅ組校舎が見得て来た。

絶対の絶対、未来を変えるんだから。