パパは人間じゃない【暗殺教室】３ (ページ2)

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思い出の時間ページ2

殺せんせーside

あれから数日が過ぎた。

「A……」

家の至る所には、Aとの思い出が詰まった物ばかりが、私の目に映る。

＊

「これ、なあに？」

「パパが仕事でいなくても、Aが寂しくないように、パパ二代目君を作ってみました。」

じっとぬいぐるみを見つめるAの愛らしい姿が見て取れた。

そして、手作りの等身大の私のぬいぐるみを渡す。

「わあっ！

パパだあっ！！」

ぎゅっとぬいぐるみに抱き付いたAを見ると、なんとも微笑ましい光景に、笑みがもれた。

「パパ、ありがとう！！」

＊

そのぬいぐるみも今は、寝室の端に置かれている。

「はあ……」

＊

「わあっ！

かわいい！！」

壁に掛けられた真新しい洋服。

胸元に大きな赤いリボンのついたピンクの半袖シャツ。

下は赤いスカートで、スカートの先は白のレースがついている。

「Aのお出かけ用に、パパが洋服を作ってみました。

さあ、着てみましょう。」

「うん！」

さすが、我ながら完璧な仕上がり。

Aのサイズにぴったりですねぇ

「パパ、どうかな……／／／」

頬を赤らめて、私を見つめてくるA。

「とても似合ってますよ。」

「ありがとう、パパ！！

Aね、パパのこと好き！！」

ニコッと笑い、私をぎゅっと抱き締め、くれたAを私も抱き締め返した。

＊

そんな服もクローゼットにしまわれたまま。

Aとの思い出が至る所にある。

「はあ……」

キッチンの戸棚には、お揃いの食器が並ぶ。

「はあ……」

私はリビングに戻ると、ソファに腰掛けた。

私の隣には、私の顔そっくりのクッション。

これもAの為に作った物だった。

「はあ……」

まるで、心の中にぽっかりと穴が空いた気分ですねぇ。

私は立ち上がると、出かける準備をした。