11日目 ページ11
山本side
山本「市川A……」
Aが気持ちよさそうにベッドで寝たのを確認してからパソコンで情報を見とる俺。
今年は1人だけ女子が入学してきたっていう話は聞いとったんじゃけど、生で見るのは今日が初めてじゃな。
俺は面倒くさくて入学式も真面目に参加しとらんかったし。
知ってるのは壱馬たちから聞いた名前だけ。
いや、少し気になっとったんよ。
あの女と関わりを持たないで有名な壱馬が気になる子できたんすよとか言ってきたんじゃから。
しかも更に面白いのが北人と翔吾も惚れてるっぽいとこなんよ。
まぁ、顔は可愛いし、性格も悪くなさそうじゃからモテそうではあるんじゃけど。
大変じゃな、入学早々色んな男に好かれとって。選び放題や。
『やましょ先生っ…』
山本「ん〜?どした?」
『…ごめんなさい、少し側に居てもらってもいいですか』
山本「ええよ」
うわ、なんかめっちゃ可愛いな、A。
ここ数年俺も女と関わらない生活を送っとったから久しぶりにこういうの見るとなんか、ダメじゃ。
壱馬たちが惚れる理由が分かった気がする。
俺教師じゃからあまりというか、絶対この感情は良くないんじゃけど…
まぁ、女の子の日ってのは気持ちが不安定になるもんやし、近くに居る人を頼りたくなるもんなんよな。
前に姉がそう言っとった気がする。
『1人だと余計なこと考えて涙出そうになるので…』
山本「手握っとってやろうか?」
『…先生、セクハラですか?』
山本「セクハラちゃうわ、その方が落ち着くかと思っただけじゃ」
『じゃあ、お言葉に甘えて』
遠慮気味に俺の手を握るAの手を強く握りしめる俺。
教師のくせにほんとなにやってんだか。自分でも思うわ。
結局ずっと手は握りっぱなしで、俺も仕事1つできないまま時間だけが過ぎとった。
そろそろ他の生徒来そうじゃから手放さんとって思ってもなかなか放してくれない。
廊下から話し声聞こえてきとるし、もう諦めるか。
浦川「せんせー!怪我したー!って、あれ、やましょー先生?」
藤原「なに、居ないの?珍しい」
浦川「いーや、絶対居るわ。あ、もしかしてベッドでサボってんでしょ!俺の目は誤魔化せないっすよ〜…せーんせい!…って、え…?」
藤原「どうした………え、先生そういう…」
山本「あー違うから、てかお前らちと静かにせえ。起きるじゃろ」
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しえる(プロフ) - ゆーさん» ありがとうございます!!頑張ります!! (2022年11月27日 18時) (レス) id: 5fed48b217 (このIDを非表示/違反報告)
あり - 続きが気になる 気長に待ってます。 (2022年11月15日 1時) (レス) id: e4e29e7d94 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 続き楽しみに待ってます。 (2022年10月31日 13時) (レス) @page3 id: 411e2cf0cf (このIDを非表示/違反報告)
ゆー - めっちゃおもしろいです!!更新頑張ってください!! (2022年10月30日 21時) (レス) @page3 id: 4cf41fec0c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しえる | 作成日時:2022年10月30日 16時