【Fischer's】恋してもいいですか？【短編集】

一目惚れ：シルク ページ1

私の学校は、桜が学校の敷地の周りいっぱいに満開する、そこらへんではちょっと有名な学校なんだよね。


綺麗な青空が空一面にひろがって暖かい日
そんな日だったな…


入学式には委員会の人だけが出席する。
逆を言えば委員会に入ってる私は出席しなければならない。

｢Aーバイバイ！頑張ってね(笑)」

『うん…』

友達は入ってないから一緒に帰る人がおらず少し憂鬱になりながら体育館に向かった。


________________

『やっと終ったー！
よし、帰るとするか。』

独り言を言いながら昇降口に出ると

桜をずっと見ている人がいた。



なぜだろう？

名前も学年も知らないあなた

いつもならそのまま帰るはずなのに

ずっと見上げているあなたに何故か声をかけたくなった。


『綺麗ですよね…。』

｢えっ…｣

後ろから声をかけたからあなたは動揺しながら

｢そうですよね…。｣

そういって見上げるあなたの横顔は今でも鮮明に思い出す。

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桜の蕾が膨らんで学校生活最後の最大行事、卒業式がやってきた。

あれから約2年。
同級生ということと名前がシルクということが
後になって分かった。

記念写真の嵐も落ち着きはじめ、一人で桜を見上げていると

｢綺麗ですよね…。｣

『えっ…。』

覚えているあの落ち着いた声

｢そうですよね…。｣

どこの高校にいくかも分かんないあなた

『また会えるといいですね…』




まさか同じ高校で同じクラスになることになるなんて分かるのは
まだ先の話。

隠語：モトキ→

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