実験体少女 (ページ10)

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第8話ページ10

貴女side

？｢へへっ、かわいいよぉ！hshs｣

そらる｢変態に見えるからやめてくれ｣

まふ｢そうです！Aが汚れます！｣

貴女｢……｣

なんでこうなった？

遡ること一時間前

P.M.一時

昼ごはんを食べ終わり、特にすることがないのでリビングのソファでゴロゴロしていた

まふは食器を洗っていて、そらるはずっと携帯をいじっている

暇だ

すること無さすぎて笑えてくるほどに暇だ

昨日までの出来事が嘘のように思えてくる

もう少しスリルが欲しいな、なんてね

そう思いながら、僕は自虐的に笑った

暫くぼーっとしていると、突然そらるがまふのことを呼んだ

まふが｢なんですかー？｣と、蛇口を締めながらこっちに歩いてきた

そらる｢そろそろ着くってよ｣

まふ｢あ、ホントですか？飲み物用意しときますねー｣

そう言って、まふはまたキッチンの方へと戻っていった

先程の会話が気になったので、斜め前のソファに座っているそらるに視線をなげかけ｢なにが？｣と聞いた

そらるは｢あぁ…｣と呟いた後に僕の隣へときて

そらる｢そういやお前は知らなかったな。
友達が来るんだ、結構チビでうるさい奴。
まぁfriendlyだからすぐ仲良くなれると思う｣

友達…

まふとそらるの友達なら信じてもいいかもだけど、本能的に警戒してしまう

そんな僕を見兼ねてそらるは「大丈夫だ｣と、頭に手を乗せ、優しく微笑んだ

顔が赤くなっていることがバレないように、僕は｢ふーん｣と言いながら下を向いた

不意打ちであの笑顔はずるいでしょ

どうして顔が赤いのか分からないまま、僕は遊びに来る人のことについて考えていた

そらる｢てか、なんでフレンドリーの部分だけ発音よくしてたの誰もつっこんでくれねぇの？｣

そらるが拗ねているのを横目に、窓の外へと視線を移した

まふは飲み物を何にしようかで悩んでいるし、そらるは子供のように拗ねている

どちらも成人男性には見えない

……そこは気にしちゃダメな所か