実験体少女 (ページ26)

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第22話ページ26

そらるside

｢もぉー、何なんですか二人揃って…｣

｢ごめんってw｣

さっき少しだけまふをいじったら拗ねてしまった

まふは一度拗ねると中々機嫌を直さないのでめんどくさい

俺がまふの機嫌を直していると

｢ねぇ…｣

と、Aの声が聞こえた

｢どうした？｣

｢…出掛けたい！｣

｢｢…え？｣｣

｢ぁ…や、その…無理ならいいんだけど…｣

見事にハモってしまった俺らに気を遣うように顔を背けるA

｢や、別にそういうんじゃなくてね！？
ただ吃驚したなぁって…｣

｢さて、どこ行きたい？｣

まふが必死に弁解し始めた

そしてその後に俺が何処に行きたいかを聞く

中々のコンビネーションだな←

するとAは小さな口を動かし

｢どこでもいい…｣

と言った

…さて、どうしようか

｢どこでもいいなら…どうします？｣

｢んん～…｣

どこでもいいという返答は一番困るものだ

Aからしたら全部が初めてなんだけど…どこがいいかな…

遊園地…は人が多いか

水族館とかもダメになるなぁ…

｢ならストリートの方にでも行くか…？｣

｢ストリート…いいですね！｣

｢すとりーと？｣

｢ストリート、沢山お店が並んでいる場所だよ｣

｢おぉ…｣ｷﾗｷﾗ

｢ぐはっ…｣ﾊﾞﾀｯ←

あそこなら、人はまぁまぁ多いけど近くて広いし…それに店が沢山あるから退屈はしないだろ

うん、そうしよう

Aの可愛さにやられて倒れているまふを横目に俺は1人でそんなことを考えていた

｢ん"ん"っ…なら、善は急げです！
早く準備して行きましょう！！｣

｢はいはい｣

｢うん！｣

善は急げ…か

坂田辺りが言いそうだけどな

それよりも…

Aのことをちらりと横目で見る

ストリートがよっぽど楽しみなのか、ワクワクしたような顔で準備を始めている

(出掛けたいって言ったAの顔…何かに怯えているような…悲しんでいるような目をしていた…)

何か、隠しているのか？

そう聞きたくても聞けなくて

あの目が頭の中から離れないまま準備を始めた