同居人は料理人！料理人は……

４　偽名 ページ5

*


【Aside】

何故呼び止めた！

？「ボクはヒソカ♦︎キミ、名前は？」

いきなり！？

『ば、バジル』

咄嗟に考えた偽名を口にする。受験番号が82だから、それに６をつけて826(バジル)。

咄嗟に思い付いた名前だけどなかなかセンスいいと思わない？

ヒソカ「そっか♦︎覚えておくよ、バジル♥︎」

『は、はあ……』

油断は禁物だと改めて思った









【ヒソカside】

試験会場に着いたのは、44番目。試験が始まるまで暫く待つ必要があるらしい

退屈していた、その時だった

戦い慣れしているような雰囲気を纏わせた"バジル"という人が82番で試験会場に入って来た

ボクが彼女に目をつけたのには他にも理由がある

彼女のオーラの絶対量が多い

そういう人は大体物凄く強い。例えるならば、幻影旅団……中でもクロロ

まあ、まだ彼女は熟れきっていない。いや、熟れきれないのか

『ククク……♣︎』

まさか、こんな所で次の玩具が見つかるとはねェ……

恐らくバジルは偽名だ。素性を明かしたくないのか、明かせないのか

だがねェ……バジルってのは少々安直だと思うよ

まあいい、ボクはバジルが欲しくなった

青い果実を見つけた時以上の昂りがボクを襲う

『必ず……手に入れるよ♥︎』









【Aside】

なんだか悪寒がする……

風邪かな？

クロロにメールを送り終え、壁際に凭れ掛かる。その間に大分受験者が集まったみたいだけど、まだ試験は始まらないかな。暇だから受験者観察でもしようかな

？「よお！あんた新入りだな？」

声をかけてきたのは、少し不健康そうな体を青い服に包み、ニコニコと笑うおじさん

『…………まあ、そうですね』

新入りと言っていいのか？

おじさん「なんの間だよ。まあそれはいいや！オレはトンパ！もう35回も試練を受けてるベテランだよ。分からないことがあったら何でも聞けよ！」

トンパ、トンパ、そういや聞いたことあるな。ハンター試験に挑む理由は新人潰し。何が楽しいのやら

トンパ「お近づきの印、ジュースでもどうだ？」

てかベテランって言っていいのか？いや、それよりも……

『35回！？』

え、ヤバ。よくここまで生きてたな

トンパ「反応が遅い！！それよりもジュースいるか？」

どんだけジュース飲ませたいんだよ

『いや、遠慮します。というか、食べ物を粗末に扱わない方が良いと思いますよ』

下剤入りジュースなんて美味しくなさそう

トンパ「粗末になんて扱ってないと思うけどなぁ、遠慮しなくていいんだぜ？」


*

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