救済5 ページ5
暖かいなぁ
死んだはずだからきっと天国っていうところなんだと思うんだ
やっと楽になれたな…
ご主人様に殴られたり…冷たい水をかけられたり
土の中に埋められたり…
辛かったなー
最後は埋められたうえに捨てられたけどね…
僕を助けようとしてくれた犬には悪いけど今が一番幸せなんだと思うな…
あの世界から僕を引き離してくれた神様に感謝だよ
あ、神様にお礼を言わなきゃ
そろそろ起きなきゃ失礼だよね
パチッ
えっ？
布団？
いやいやそんなはずはないよ…
まさかッまだ僕は生きてたというの！？
いや、でもそしたらあんなに目の前が真っ黒になって思考が停止するはずない…
どうしよう…
また人間に暴力振るわれるんだ
嫌だな、怖いな、また捨てられるのかな
モゾっ
？｢あっ！起きたんだね？
よかった君が無事で(ニコッ｣
えっ？誰？人間ｯ!!!
｢ヴッゔぅぅぅぅぅ｣
僕はできるだけの力で威嚇した…
？｢いきなりすぎてビックリしちゃったんだね
大丈夫ここには君を傷つける人なんていないよ？
だから安心して？ね？｣
何が安心してだ！何が大丈夫だ！
人間はみんなそうだ！
優しくして最後の最後でみんな捨てていく！！！
面倒を見きれないから
老犬だから
だから、道路の真ん中に捨てたんだって!!!
自慢げに話す！！
僕らにとっては最悪で
地獄みたいで寂しくて悲しくて
最後までご主人様のそばに居たいって思ってたのに!!!!
そういう僕らの願いを踏みにじって捨てる癖に！！！
僕の周りで保健所に連れてかれて老犬だからと殺処分という苦しくて助けて欲しい地獄の部屋に連れてかれる!!!
若い犬達は貰い手が見つかるまで保健所で飼われる!!!
貰い手がなければすぐ殺処分だ！！
僕らだって精一杯生きてるのに!!!!
人間はみんな理不尽だ！！！
僕ら犬や動物をなんだと思っているんだ！！！
？｢(やっぱり…憎しみのこもった目をしてる
まぁ、名前だけ名乗っとこうかな…)
一応僕の名前教えとくね
僕は勝生勇利…君の新しい飼い主だよ(ニコッ｣
勇利｢認めてもらえるように頑張るから
よろしくね…ポアロ｣
｢!!!?(ビクッ｣
なんで僕の名前知ってるんだ！？
しかも新しい飼い主って…!!!!
勇利｢ポアロ君の名前を考えてみたんだけど？
気に入らなかったかな？｣
ピクッ
勇利｢ポアロこれからよろしく｣
絶対に認めてやるもんか!!!
人間など絶対に認めない!!!!
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作者名：狸 | 作成日時：2017年3月3日 18時
