エゴイストの妹ちゃん【ブルーロック】

にじゅーいち！ ページ21

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「 逃げてる…だけ 」


『 だって千切くんの足があれば誰よりも速く走れる

…なのに走ろうとしないのはケガをするのが怖いから? 』







千切くんの目つきが鋭くなったのを感じた

ごめんねかなり酷なこと言うかもしれない








『 次走った時、絶対またケガをするって決まってるの?
未来なんてわからないよね 自分でも

不確定要素が多い未来に囚われて"今"の可能性を潰しちゃうってのは凄く勿体ない 』



「 …だから走れって? 」






『 マネージャーとしては走ってほしい
なーんて建前置いといて!

走るか走らないかは好きにしたらいいよ 』







予想してなかった返事だったのか目を見開いていた









「 建前って…それでいいのかよ 」


『 だって私は千切くんじゃないし決めるのは結局自分じゃない? 』



「 じゃあなんでこんな話…­­ 」





『 …夢を叶えるため

そのために千切くんの武器が必要だと思ったから 』







世一の夢は私の夢
贔屓だとかそんなんじゃない


使えるものは全て使わなきゃ








『 例え君たちにとって味方だろうと敵だろうと

私の夢のためにみんなの力を最大限に引き出したい 』




「 ! 」




『 少なくともこのままじゃ青い監獄(ブルーロック)では生き残れないよ 』







言い過ぎたかな
でもこの程度で折れてもらっちゃ困るんだ

なにも私だってなんの期待もしてない人にここまで言わない







「 はっ…マジで意味わかんねぇ 」


『 言葉にするのは難しいんだよ…とにかく私が言いたいのは


"今"を大事にしなさい! 私が見たいのは、絵心さんが期待してるのは紛れもない千切 豹馬の今だよ! 』







これが今の私にできること
後は頼んだよチームZ













＿＿第7試合 チームW vs. チームZ KICK OFF!









「 いやーAちゃんズバズバ言ってたね 」


『 飴と鞭ってやつです! 』







予想通り鰐間兄弟は千切くんのトラウマを刺激したようだ

動きが止まってしまっている中今回の試合で先制点を取ったのは久遠くん







『 持ち前のジャンプ力上手い具合に活かせてますね 』


「 うーん…そうだね 」







前半は久遠くんの活躍によって順調に点を取れている
良いことではあるけどチームWのバタつきに少し違和感を感じた


あのキーパーだってそこまでザルじゃないし鰐間兄弟も普段ならもっとコンビでも使って崩せるはず






『 あれ…わざと? 』


「 あいつなりの執念だろ 」






極めつけは3点目 やたら久遠くんのマークが甘い


疑いから確信に変わったのは後半チームWの2点目
間違いない





久遠くんはチームZを裏切っている



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