玉折 弐-捌 ページ9
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禪院家、十種影法術
十種の式神を有する相伝術式
ただもう一つできることがある
知っている人は五人にも満たないだろう
知ろうと思えば使えずとも知ることはできる
私も知らなかったけど幼い頃に術式について書かれた文献を読み漁って理解した
死者蘇生の呪術
本来死んだ人間を生き返らせるのは不可能で、あってはならない事
文字通り再び魂を宿すもの
「 …Aちゃん? 」
『 わかってますよ…私が一番 』
「 じゃあ灰原は、 」
丁度戻って来た建人に目を合わせずに言った
『 ごめんね 』
ガタンと椅子に座って弱々しい声で紡がれる言葉を静かに聞く
「 良いんですAさんは悪くない
けど、なんてことはない2級呪霊の討伐任務のハズだったのに…!! 」
術式の有無が等級をわける
それは承知の上だった
今回のように例外もいる
2級とされていてと1級相当の力を持つ呪霊
私達の二の舞にならない為に判別をしっかりしないといけない
「 クソッ…!!
産土神信仰…アレは土地神でした…
1級案件だ…!! 」
「 今はとにかく休め七海、Aちゃんも
任務は悟が引き継いだ 」
台に横にされた雄に布がかけられる
建人はまだ受け入れられていない
私は雄を助けたいその一心で台に近づく
「 Aちゃん?なにを… 」
死者蘇生は簡単にできるものじゃない
条件も代償もいる
覚悟はしたじゃないか
私ならできる大丈夫
『
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ふと、違和感を感じ目を開けると私の術式の式神に囲まれていた
一際大きく存在感がある目の前に鎮座する式神こそが歴代で誰一人として調伏できなかった魔虚羅なんだろうか
実物は初めて見る
「 其方は何を差し出す 」
差し出すものね、
一人は自身の命を
一人は全呪力を
一人は周りの命を
記録として残っていた代償は様々だ
自分の命と言えればいいかもしれないけどまだ死ぬわけにはいかない
命と同等のものを
『 魔虚羅、貴方の調伏権
調伏だけじゃない呼び出す権利も 』
「 式神使いが式神を捨てるか 」
『 私の術式である以上…
式神は私の命でもあるから 』
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本作品では十種神宝を元に布瑠の言を扱っています
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海(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして。そうですね、本作品はオチ未定で進んでいるので今のところ誰にしようとは考えていません。ただ、貴重なご意見として今後の展開に繁栄させていければと思います! (2022年7月27日 22時) (レス) id: 4e280ef606 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月3日 14時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆ な 、さん» 初めまして。前作に引き続き読んで頂けて嬉しいです!中々推しが被ることが無いので同担さんがいてニコニコです!!頑張らせていただきますね。 (2022年5月8日 21時) (レス) id: 4e280ef606 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な 、 - 初めまして!前作から読ませていただいています。わたしも灰原推しなので、絡みが多くてとても嬉しいです!更新楽しみにしています、無理のない範囲で頑張ってください! (2022年5月8日 8時) (レス) id: 1db18cce8e (このIDを非表示/違反報告)
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