禪院甚爾という男 弐 ページ23
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禪院甚爾side
「 何をしている 甚爾 」
「
心底意味がわからないという顔でこっちを見てくる甚壱
俺も実の弟だってのにひでぇな
「 わざわざオマエと話す必要性を感じない 」
「 だったらちゃんと面倒見とけよ
さっき鼻血出して蹲ってたぞ 」
『 と とじ、とおじ 』
たどたどしい言葉で名前を呼ばれた方を見たらゆっくりと歩いてきてた
『 にぃと、なかよくして 』
「 …フッ…オマエにぃって呼ばれてんのかよ 」
「 …それは勝手にAが言ってるだけだ 」
俺の事は兄だと認識してないのか名前呼びで足元に引っ付いてるAと目線を合わせるためにしゃがんだ
出来心で撫でてやれば心地よさそうに目を細めている
「 ほら Aも言ってる事だし兄妹水入らずで仲良くしようぜオニーチャン? 」
「 俺はこれから用事があってAにつけないからオマエが見てやれ
その呼び方も辞めろ気持ちが悪い 」
お世話係は基本甚壱がやってんのか
まだこんな小さいのに術式の練習なんざよくやるわ
当たり前だが俺にはそんな話一切こなかったのにな
「 今は人手が足りず仕方なくだ
本来オマエが関わる事を良いと思うヤツはいない 」
「 言われなくてもわかってる 」
俺が居ても他の手空いてる人間なんて探せばいるに決まってる
それをせずに任せてきて辛辣なお言葉付き
俺からしたらオマエの方が意味わかんねえよ
『 にぃどっかいく? 』
「 少しお外に行くだけだ すぐに戻る 」
『 いってらっしゃい! 』
Aには優しく微笑んで部屋を出ていったそんな顔出来たんだな
再び2人きりだが子守りなんてしたことねえよ
泣かれると厄介だ
この部屋を見る限りおもちゃなんてねぇしクソつまんねぇな
ひとまず座って様子見とくか
『 とじ…あのね ありがと 』
何を言い出すかと思えばいきなり感謝された
さっきの術式のやつか
ガキは一々礼儀がなってんのに他の家のヤツらはなんであんななんだよ
「 甚爾って…俺も一応オマエの兄なんだけどな 」
『 !! おにぃちゃん! 』
「 はー……マジか 」
俺がオニーチャンとかふざけて言ったのを覚えたのかドヤ顔で言ってきた
本当に禪院家の子かこいつ
どうやったらこんな純粋に育つんだよ
子供にしてはやけに大人びてるとは思ったが案外子供っぽいところもあるんだな
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海(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして。そうですね、本作品はオチ未定で進んでいるので今のところ誰にしようとは考えていません。ただ、貴重なご意見として今後の展開に繁栄させていければと思います! (2022年7月27日 22時) (レス) id: 4e280ef606 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月3日 14時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆ な 、さん» 初めまして。前作に引き続き読んで頂けて嬉しいです!中々推しが被ることが無いので同担さんがいてニコニコです!!頑張らせていただきますね。 (2022年5月8日 21時) (レス) id: 4e280ef606 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な 、 - 初めまして!前作から読ませていただいています。わたしも灰原推しなので、絡みが多くてとても嬉しいです!更新楽しみにしています、無理のない範囲で頑張ってください! (2022年5月8日 8時) (レス) id: 1db18cce8e (このIDを非表示/違反報告)
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