玉折 弐-弐 ページ3
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夏油side
あの後急いで行くとすでにAちゃんは待っていて私の好きな所でいいと言われ今は蕎麦が食べられるお店に来ている
『 やっぱりお店で食べると美味しいですね! 』
目の前で美味しそうに蕎麦を食べるのを見て申し訳なく思いながらも話をきり出す
「 Aちゃん なぜ急に私を誘ったんだい?悟とか居ただろう 」
『 そうでした 夏油さんに聞きたいことがあって 』
思い出したのか箸を置いて私を見た
『 ずっと疑問だったんですけど呪霊ってどんな味なんですか? 』
「 …どうしてそんなことを? 」
2年前に悟と硝子に聞かれた以来の質問で動揺してしまった
『 兄さんも呪霊飲み込んだりするので小さい頃美味しいのか聞いたら形容し難い程不味いって言っていたの思い出して気になったんです 』
そういえば禪院甚爾も喉を通して呪霊を出し入れしていたな
考えたら直で飲み込んでいる方が不味いのではないかと思った
「 そうだね 食事中だから具体的な説明は省くけど美味しいとは言えないな 」
『 やっぱり!!誘って良かったです
本当はわざわざ出かけなくても私が料理してお出しできれば良かったんですけどね 』
嬉しそうに笑うのを見て少し心が軽くなった気がした
『 家にいる時は台所に立たせてもらえなくて絶賛料理勉強中なんですよ 』
悟たちに聞かれた時はなんと答えたか…味はしないとか言った気もする
同じように答えるつもりがつい本音が出てしまって
不思議とAちゃんと居たら安心して胸の内を全てさらけ出してしまいそうな感覚になる
「 気持ちは嬉しいけどそんなに私に気を遣わなくてもいいんだよ 」
『 でも夏油さんも何か悩んでいる感じがしたので 』
何故だろうな
見透かされているのだろうか
それとも顔に出ていたのか
「 …私"も"? 」
言い回しに違和感を感じ疑問を投げかければ焦って口を覆っているのが見えた
『 あー…実は私も最近まで色々悩んでまして
同じような雰囲気だったので 』
「 なるほどな
Aちゃんは何を悩んでいたんだい? 」
『 こんなこと言ったら怒られちゃうかもしれませんが呪術師はなんの為に命をかけてまで呪霊を祓っているのか
…非術師が居なければ呪霊は生まれないんじゃないかって 』
それはまさに私が考えていることで純粋で真っ直ぐなAちゃんに何か近しいものを感じた
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海(プロフ) - プスメラウィッチさん» 初めまして。そうですね、本作品はオチ未定で進んでいるので今のところ誰にしようとは考えていません。ただ、貴重なご意見として今後の展開に繁栄させていければと思います! (2022年7月27日 22時) (レス) id: 4e280ef606 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説は五条悟オチですか?できれば五条悟オチでお願い出来ますか?続き頑張って下さい。応援してます。 (2022年7月3日 14時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
海(プロフ) - ゆ な 、さん» 初めまして。前作に引き続き読んで頂けて嬉しいです!中々推しが被ることが無いので同担さんがいてニコニコです!!頑張らせていただきますね。 (2022年5月8日 21時) (レス) id: 4e280ef606 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ な 、 - 初めまして!前作から読ませていただいています。わたしも灰原推しなので、絡みが多くてとても嬉しいです!更新楽しみにしています、無理のない範囲で頑張ってください! (2022年5月8日 8時) (レス) id: 1db18cce8e (このIDを非表示/違反報告)
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