★ STORY170 草不可避 ページ26
鶴は無表情に目を開き、代理人を静か睨んでいた。
争いは憎しみしか産みませんよ!!と言いたいが鶴の目は大真面目そのものだった。
｢･･･なぁ｣
｢なに･･････!!?｣
代理人は鶴の怒り顔にビックリしたようだった。
こいつ怒るの珍しいからな。いつも笑ってるから。
｢あんたがいくら、仕事をしてその効率がどのくらい良いのか自慢するのは構わない。
本当に妹より頑張ってるのかもしれないし、さばくのが早いかもしれないからな。
ただ、頑張りを否定するのは許さない。
妹は審神者になってそんな経ってない。今は21だ。
三日月宗近を鍛刀出来たってだけで常人の何倍も仕事を回されてるんだ。
まだ2年だ。2年なのにここまで仕事が出来るようになったんだ。
そこだけは譲れないし、許さない｣
鶴は私の肩に置いた手を力みながら言う。
代理人は鶴の言葉を反論しようとするけど、口をぱくぱくさせるだけだった。
･････････鶴、やっと私あなたの事を兄だって理解出来たよ。
双子とはいえあなたは立派な兄だったのね。
｢担当殿〜!!失礼致します!!｣
｢うわっ、こんのすけ。どうしたの?｣
ドロン、と下に現れるこんのすけ。
お前とんでもないタイミングで出てきたね!?今軽い口論してたんだよ!?
｢おや、代理人殿もいらっしゃいましたか。
それよりもですね担当殿!!膝丸殿からビデオメッセージをお預かりしてます!!｣
え?ビデオメッセージ?
･･･私なにかしたっけ?あれ?
ひとり不安に思っているとこんのすけは再生準備を進めてた。
『担当殿。担当殿が来ると聞いて皆喜んでいるし、色々準備しなくちゃと張り切っていてなぁ…担当代理の役人殿の分は来るという連絡が来てないから用意していないが担当殿とその兄上達の分は用意してあるから楽しみにしていてくれ』
｢｢ぶっは!!｣｣
｢んな･･･!?何これ!!ちょっと!!｣
私と鶴は同じタイミングで吹き出し、腹を抱えて笑った。
隠すとかそういう真似はしない。この人だって隠してねぇもん。
ていうか、これ、遠まわしに来んなって言ってんじゃん。
草不可避だこんなのwwww
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作者名：にゃんダル三世＆凛 x他1人 | 作者ホームページ：
作成日時：2017年9月23日 23時
