気づいたら好かれてました【志麻/ヤンデレ】

3話 ページ3

貴方 side


後から低い声囁き、ゆっくり振り返ると
予想通り、彼が居たのだ
しかし、いつもと違い何かが違かった。

心臓の鼓動が鳴り止まず、手汗をかく
彼がこっちに近づいてくるのでそれを避けるように後ろへ下がるが


ｼﾞｬﾗ


『う"っ…』

志「まだ、逃げるん？」




首輪と繋がっている鎖を引っ張れると、いつの間にか彼の腕の中に居た

何故だろう




すごく落ち着くような匂いがする



志「かーわいい」

不意にも顔が赤くなり、見られたくないので手で顔を隠すがそれも全て止められる
紫色の瞳にやられてしまいそう

でも、私はこんな所にずっといる訳には行かない
私にはちゃんとした居場所がある
彼を押し飛ばし、少し距離を取った



志「いってぇー…そんな事するなんて思わなかったわ。」

『し、志麻くん…こんなの可笑しいよ…！早く、帰して！』



何とか分かってもらうように説明するが、それでもまともに聞いてもらえず、クスクスと笑い始める彼

駄目だ。今の彼には何を言っても無駄かもしれない



志「やっぱり可愛ええな。でも大丈夫、ここは俺とAだけの空間やから。誰にも邪魔されないし、させないから」

『ひっ…』



私の頬に手を置く
すぐに鳥肌が経ち逃げようとした
でも、彼の鎖で逃げられるはずがない

下手したら殺されかねない
大学では誰にも優しいかっこいい彼だったのに
どうして、私にはこんな怖い顔をするの

嫌だ死にたくない



私には居場所があるんだ
絶対に、逃げてやる

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