振り向いてくれない彼女【霧隠ラント】

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チアキ「アイツは友達って言ってたじゃんか…なんで」







最初はただの友達と聞いていたチアキ

しかし最近の二人を見ていると明らかに距離が近くなっている
自分のために作られていた弁当も、一緒に帰る習慣も、全てラントに奪われてる気がしていた






チアキ「もう無理なのかな…悔しいっしょ」






メニューを選んでる二人を見て頭を抱える

もしチアキが早めに告白をしていたのなら、
自分が隣にいるはずだったと酷く後悔している





クウカ「やっぱいいた」

チアキ「！」





頭が混乱していると、上から声がした

クウカだ








クウカ「私も不安になってついてきたの」

チアキ「そう…まさか二人で出かける程仲が良いとは思わなかったっしょ」

クウカ「…」






寄りかかっている木にぐったりと体を預け、そのまま下へ座り込む
全てを諦めたようなチアキにクウカは聞いた







クウカ「諦めるの？」

チアキ「はっ、まさか」








チアキは即答で返してきた

彼の目を見ると、決して正常のものではなかった






チアキ「僕から奪おうなんていい度胸してるっしょ…ふふ」







嬉しそうに笑うがチアキの声は低いまま
クウカは少し危機感を覚えながら後退りする








チアキ「もしそんなことがあれば、














　 殺してやるっしょ」













クウカは耳を疑った

彼からの殺意を察知したのだ










チアキ「あ、冗談冗談。仮にも向こうは君の好きな相手だったね。殺しはしないよ」

クウカ「そ、そう…」










いくら協力的であっても彼は学園マフィアの一員

まともな生き方をしてないと以前語っていた










チアキ「(ま、半分本気だけどね♪)」

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