振り向いてくれない彼女【霧隠ラント】

協力 ページ29

クウカ side







最近またラントくんとAさんが一緒にいるようになった

生徒会の時もいつもより機嫌が良かったラントくん
もやもやする…





二人を引き離すことはできないのかな…？







チアキ「クソッ…」


クウカ「！」







三階の窓から外にいる二人を見ていると、隣から聞き覚えのある声が










クウカ「チアキくん」

チアキ「あ？…あんたか」







とても機嫌が悪そうなチアキくんがいた

彼も私と同じように、外にいるラントくん達を見ているようだった








クウカ「…あの二人見てたの？」








私がそう問いかけるとチアキくんのイライラは止まった








チアキ「そうだけど？」








なんの戸惑いもなくズバッと言い放つ








クウカ「彼女のこと好きなの？」


チアキ「うん、そうだよ」







そうなんだ

じゃあチアキくんとAさんは両思いなんだ








なら…











そして私はあることを考えた










Aさんが好きなチアキくん、ラントくんが好きな私とで
あの二人を引き離すことはできないだろうか、と













クウカ「あのね、協力してほしいの」


チアキ「は？」












私は計画の内容をチアキくんに話した







どうにかしてあの二人の距離を離すこと
そして私たちの恋もお互いで手伝うこと


彼にも私のにも害はなくてお互い有利なはず












チアキ「へぇ…」

クウカ「ど、どうかな？」










チアキくんはしばらく考え込んだ













チアキ「ま、アイツとAを引き離せられるなら好都合っしょ。その話、乗った」

クウカ「本当！？」














こうして私たちはお互いのために動き出した

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