振り向いてくれない彼女【霧隠ラント】

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A side





今でも鮮明に覚えている

私とラントくんが出会い、友達になったあの日のこと



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「はぁ…」




この日の私は一人で学園で過ごしていた

いつも一緒にいる友達が熱で休んでしまい、私はぼっちだった





昼休み学園裏のベンチで一人寂しく購買で買ったエビマヨ春雨餃子パンを食べていた

ボリューム満点だけどこれなら午後はお腹空かなそう、




なんて考えていると、いきなり誰かが私に声をかけた






ラント「横、いいか」


「あ、はい」







ラントくんだった

この時私ははじめてラントくんと話を交わした






実を言うとラントくんの存在は入学した最初の方から知っていた

とてもクールで美形なイケメンがいるっていう噂で、九尾くんの次によく耳にしていた

だから実際は話したことはなくても、存在自体は知っていた。






そんな彼がなぜ私に…？








ラント「…どうかしたか」

「あ！いえ、なにも」





ジロジロと見つめすぎたのを誤魔化した






「あの…どうしてここに？」







あまりここでご飯食べる印象じゃなかった

いつもここでは友達とご飯を食べているんだけどもラントくんは見かけなかった







ラント「たまにはいいと思って。それにここだと落ち着いてご飯を食べられるしな」

「あぁ…」





その理由に納得して私はパンを頬張った



ラントくんは女子から人気なために昼休みは女子達から声をかけられるところを何度か見かける

囲まれているラントくんも面倒くさそうな顔をしているのをよく見る

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