振り向いてくれない彼女【霧隠ラント】

友達 ページ21

A side







「う〜ん…」






翌日

私はチアキくんと言い合いになったラントくんが心配になり、隣のクラスへやってきた






ラントくん急に走って行ったからとても心配だな…
私に相談すればいいのに











クウカ「あの…」


「……？」








ドアの前でうろちょろしていると後ろから声をかけられた

あっ、ドアの前にいたらそりゃ邪魔になるよね
申し訳ない…







「すみません邪魔でしたよね！」







急いでドアの前から離れる

しかし私に声をかけた女子生徒は中に入ろうとせず私の方をじっと見てくる






「あ、あの？」


クウカ「あなた、Aさん？」


「え！あ、はい！」







急な質問に私は思わず大きな声で返事してしまった

目の前にいる綺麗な女子生徒は話したことがなく面識もなかったから驚いたのだ





確か、かわいい転入生として話題になった七雲クウカさん…だよね？









クウカ「そう…あの、A組に何か用？」


「うん、ラントくんいないかなって」








教室を見渡してもラントくんの様子はなかった









クウカ「ラントくんなら今生徒会室にいると思うわ」


「あ、そうなんですね。ありがとうございます」









ここにいないならまた今度にしよう

七雲さんにお礼を一言言ってA組の前から去ろうとしたその瞬間…









クウカ「まって！」


「！？」









腕を引かれた

・→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す