振り向いてくれない彼女【霧隠ラント】

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Aside





放課後、ラントくんに私の寮まで送ってもらった

ラントくんにはいつもここまで送ってもらっているからなんだか申し訳なく思う





寮の前で少しだけお話していたら、私とラントくんの間にチアキくんが入り込んでいた


えっ…チアキくん？





て、手が！！！！






ラント「何のつもりだ」

チアキ「それはこっちのセリフっしょ」







二人はお互い怖い顔をして、特に言い合いなどはしなかった
この二人って仲悪かったっけ…前まで一緒に行動してなかった？






チアキ「邪魔しないでくれる？」


ラント「なっ！」


チアキ「気づいてんでしょ、コイツの気持ち」






ラントくんは驚いた顔をした

コイツ…コイツってなに？どうして私の分からない話をしているの？

わからない…わからないよ、最近の二人は






チアキ「勝敗は既に決まっているからさ、これ以上関わらないでくんね？」

ラント「…っ！」

「あ、ラントくん……」







泣きそうな顔をしてラントくんはその場を去って行った

あんな顔のラントくんはじめて見た。苦しそうだった






ラントくんを追いかけたかったが、チアキくんによって掴まれてる手で出来なかった






「あの…チアキくん」

チアキ「ん？」

「手…」

チアキ「あぁ、ごめんね」








パッと離された手
よく見たら少し赤くなっている
結構強く掴まれてたから跡が付いてしまったんだろう

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